木材の選び方②種類と特徴で選ぶ
木材の種類は大まかに「針葉樹」「広葉樹」の2種類に分けられます。それぞれ特徴があり、適した選び方があります。多くの木材があって選ぶのが難しいという人は、この「針葉樹」か「広葉樹」という情報さえあれば強度や軽量、屋外向きか屋内向きかが判断できます。
木材の種類1.針葉樹
針葉樹の木は樹幹が真っ直ぐで、高く、細長く育ちます。葉も木の形と同様、「針のように細長い」のが特徴です。「裸子植物」といって胚珠が剥き出しになった構造をしている関係で、針葉樹の木や葉には空気の隙間が多く空いています。そのため広葉樹に比べて軽い、加工しやすいものが多いです。
「針葉樹」の木材の特徴
- 柔らかい
- 軽い
- 加工しやすい
- 傷がつきやすい
「針葉樹」の木材:スギ
スギはたくさん流通している木材のため、かなり安い価格帯で手に入ります。針葉樹の中でも強度&耐荷重に優れ、よく足場板や住宅の建材として使われます。DIYで家具に使うのであれば、厚みのあるものを使用するのがおすすめです。また割裂性がよく、年輪に沿えば切れやすいという特徴もあるので、DIYで使用するときは覚えておくとよいでしょう。
「針葉樹」の木材:ヒノキ
ヒノキの香りが「森林浴の香り」といって連想されるとおり、リラックス効果のある特有の香りがあるのが特徴です。採取してから200年強度を保ち、その後1000年かけて弱くなっていくという特徴があります。耐水性はお墨付きで、特に雨に強いので屋外デッキなどにも使用されます。さらにとても軽いという点も、日曜大工で取り入れやすいポイントです。
「針葉樹」の木材:パイン(松)
マツ(松)という木は日本でもおなじみですが、木材として使用されているのはほとんどが北米産です。パイン材という名前でもあり、後述の「SPF材」の材料としても多く流通しています。特徴としては樹脂が多く、全体的に艶っぽくなっているため、木目を生かしたい天板などの素材に適しています。一方で強度や耐荷重は弱いので、軽いものを乗せる程度にしましょう。後述の「ラジアタパイン」という木材は軽量&加工がしやすいので、よく初心者におすすめされています。
木材の種類2.広葉樹
「広葉樹」は針葉樹とは対照的に、太くて曲線が多く枝分かれをした木が特徴です。葉も木と同様に平たく広く、葉脈があります。「被子植物」といって胚珠が包まれている構造をしており、空気の隙間が空いておらず、密集しているという特徴があります。このことから広葉樹の木材には、耐久性があり、硬く重みがあるという特徴があります。
「広葉樹」の木材の特徴
- 硬い
- 重い
- 強度がある
- 耐荷重がある
「広葉樹」の木材:ナラ(オーク材)
オーク材は、ナラという木から採れる木材です。白い「ホワイトオーク」赤みのある「レッドオーク」など種類もあるので、選び方によって印象を変えられるのも魅力です。広葉樹の中では安い木材で、一般的にホームセンターでも出回っています。耐久性と耐水性、重みがあるので、家具、建材、日曜大工など幅広く使いやすい素材です。
「広葉樹」の木材:ブナ
「ビーチ」という名前でも流通しているブナは、北欧からの輸入される木材です。赤みがある積層材、白くて美しい化粧貼りなどの種類があり、表面に細かな斑点があるのが特徴です。「よくしなり、元に戻りにくい」という大きな特徴を生かし、いろいろな家具や雑貨に使われます。軽いですが耐水性は弱く、濡れたものはよく乾燥させないと劣化しやすいという特徴があります。
「広葉樹」の木材:ケヤキ
古くから日本で、最良の木材として使用されてきたのがケヤキです。昔からの木造建築や家具はこのケヤキを使っているものが多いです。ご存知の通りとても大きい木なので、木材も大きいパーツで手に入れることが可能です。くっきりとした木目が特徴。雨に強い上、反りにくいとされています。とにかく耐久性&耐水性&強度重視の選び方ならおすすめの木材です。