レザークラフトとは?
みなさんは、レザークラフトというものをご存知でしょうか。レザークラフトとは、革を使って作られた革細工のことを指し、その中でも財布やキーホルダーなどが有名です。近年、ハンドメイドがブームとなっており、その中でも人気があるのがレザークラフトです。今回は、レザークラフト作りに挑戦する初心者の方のために、レザークラフトの作り方を詳しくご紹介していきます。
レザークラフト型紙の作り方①必要なもの
早速ですが、レザークラフトはどのように作られているのでしょうか。「何か特別な材料がないとできないのでは?」と感じている方も多いでしょう。実は、レザークラフトは、ホームセンターなどで売っている材料で作ることができるのです。まずはじめは、レザークラフト作りに必要な材料をご紹介していきます。
革
まずは、土台となる革を用意しましょう。革は、どのような素材なのか、どのくらいの厚さなのか、表面はどんな質感をしているかなどに注目し、ご自身がしっくりくるお好みの革を探しましょう。同じ質感の革であっても、ちょっとした色合いの変化で、小物が完成したときのイメージが変わってきます。完成後の姿を想像しながら選ぶとより完成後のイメージに近くなります。また、革の厚さは2mmくらいであれば後にカットしやすいのでおすすめです。
糸
次に用意していただきたいのが糸なのですが、レザークラフトで使用する糸は、普段使用する糸とは少し異なります。レザーは普通の布よりも厚みがあり、硬いので、裁縫用の細い糸だと途中で切れてしまう可能性があります。レザークラフト専用の麻糸が販売されているので、そちらを使用しましょう。ご自身で分からない場合は、手芸屋の店員さんなどに聞くと教えてもらえます。毛羽立ちを抑えるための「ろうびき」という処理がなされた糸がおすすめです。
針
次は、レザーを縫い付けるための針を用意しましょう。針もレザークラフト専用のものを使用します。レザークラフト用の針は、先端が丸くなっていて針の太さもしっかりとしています。裁縫用の細い針だと、革の硬さに負けて折れてしまうことがありますので注意しましょう。レザーを縫う場合、糸の両端にそれぞれ針をつけて塗っていくので、針は2本用意するようにしましょう。
目打ちとひし目打ち
次に用意していただきたいのが目打ちと菱目打ちです。あまり馴染みがない名前の道具ですが、レザークラフトを作るうえで欠かせない大切な道具です。レザーを実際に縫っていく時に縫う場所が分かるようマークをつけていく道具です。裁縫でいうと、まち針やしつけ糸と同じ役割を持つものです。革は硬いので、菱目打ちを使って針を通す前に穴を開けておくというのが一般的です。
ハサミや定規
レザークラフトを作るときは、ご自身で革の裁断を行います。そのため、ハサミやカッターナイフなど、革を切る道具も用意しておく必要があります。革を切るために作られている革包丁は、革自体を傷つけにくく使い勝手もよいので購入しておくことをおすすめします。革をカッターナイフで切る場合は、切れ味がよいものを選ぶようにしましょう。その際、定規と併用することでまっすぐきれいに裁断することができるので、定規も用意しておくと安心です。
レザークラフト型紙の作り方②手順
レザークラフト作りに必要な材料が分かったところで、ここからは、型紙の作り方について見ていきましょう。初心者の方であれば、初めから型紙を作ることはなかなか難しいものです。そこで、どのような手順で型紙を作っていけばきれいな革細工ができあがるのか、その手順をひとつひとつ詳しくご紹介していきます。
型紙の設計
まずはじめは、型紙を設計するところからスタートです。レザークラフトでは、型紙の設計がしっかりできていないとうまく完成しないといわれているほど、型紙の設計は重要です。初心者の方は、ご自身の作りたいものを決め、本やネットから型紙を取り入れていくとやりやすいでしょう。そうしていくと「もう少しポケットが欲しい」「この部分は革を変えたい」という要望も出てくるので、その場合はサイズは変えずに、ご自身の好みに調整していくよいでしょう。
型紙の切り取り
次は、できあがった型紙を切り取ります。このとき、カッターナイフなどで設計した型紙を切り離すのですが、フリーハンドでざっくり切り取るということだけはしないように気をつけましょう。フリーハンドで切り離してしまうと、直線などをしっかり切り取ったつもりでいても、後に歪みが発生してしまい、最終的にきれいな革細工にならないことがよくあるためです。型紙を切り取るときは、方眼紙を使って切り取っていくのがおすすめです。
型紙のチェック
型紙を切り離したら、実際に紙を立体的に立ててみましょう。そこでイメージしていたとおりの型ができていれば問題ありません。しかし、この段階でできた立体が、イメージとは異なっていることがよくあるのです。例えば、ボタンが合わさるところにうまくその部分がこない、立体的にしてみたら歪んでいてきれいな箱型にならない、などということがあります。型紙は1mmの誤差で仕上がりに差が出てしまうので、型紙のチェックは細かく慎重に行うようにしましょう。
厚紙で型紙を作成する
型紙がしっかりできたら、今度は実際に革で型紙を作成していきましょう。革の型紙は、切りっぱなしのカットでも問題ありません。革は、洋裁で使われる薄くて柔らかな布のように端の部分が徐々にほつれてくるといった心配がないので、切りっぱなしにしていてもよいというわけです。また、後に縫う段階で細部を調整していくので、あまり神経質になって細かく作業しなくてもよいのです。
型紙を縫い付ける
型紙ができあがったら、いよいよ縫い付けていきます。革を縫うときは、端から3~4mm程度内側の部分を手縫いしていきましょう。初心者の方は3~4mm程度の部分を縫い付けていくと、仮にズレが生じたとしても修正がしやすくなります。また、型紙の縫い方にもいくつか種類があるので、革を重ねて縫いたいのか、革を交互に合わせて縫いたいのかなど、仕上がりをイメージして縫い方も変えてみるとより好みの革細工ができるでしょう。
レザークラフト型紙で革細工に挑戦
レザークラフトの型紙作りは、初心者でもできるということがお分りいただけましたでしょうか。この手順を踏んで、実際にレザークラフトに挑戦してみたいと感じた方も多いのではないでしょうか。最後は、レザークラフトでできる革細工にはどんなものがあるのかをご紹介していきます。
財布
レザークラフトといえば、財布を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。レザークラフトで作られた財布には長財布やコインケースなど、さまざまな種類があり近年人気も高まってきています。財布は、誰しもが持っており使用頻度が高いものですので、革の質感や重さなどにはこだわりたいものです。ご自身にとって使い勝手のよい財布を作ると、長く愛用できるでしょう。
キーホルダー
レザークラフトで作られたキーホルダーも人気があることをご存知でしょうか。初心者の方は、いくつもの鍵をまとめておくことができるループキーホルダーを作ってみるのがおすすめです。ループキーホルダーは革を縫わないで作ることができますので、気軽にレザークラフトにチャレンジできます。慣れてきた方は、革に友人のネームを入れて世界に一つだけのキーホルダーにしてみましょう。素敵なプレゼントに喜んでもらえること間違いなしです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。レザークラフトの型紙作りはそれほど難しいものではなく、気軽にオリジナルの作品を作ることができる魅力溢れるものだということがお分かりいただけましたでしょうか。ご自身の好みの革で作り、使い慣れてくることで、その人にしか出す事のできない革の味が出てきます。この機会に、ぜひ一度レザークラフトにチャレンジして素敵な革細工を作ってみましょう。