自宅にクライミングウォールを作る手順
クライミングウォールにはさまざまな作り方がありますが、ここでは賃貸でも大丈夫な簡単な作り方をご紹介します。準備するものは多いですが、作業自体は単純です。そのためDIY初心者でも簡単に取り組めるでしょう。手作りしたクライミングウォールで楽しむボルダリングは最高です。特に難しい加工もないので安心して取り組んでみてください。
手順①クライミングウォールの設置場所を決める
まず最初にクライミングウォールを設置する場所を決めましょう。天井部分に梁がある位置を選ぶのがポイントです。梁がない位置に設置すると、過度な負荷がかかり天井が抜けてしまうこともあります。特に賃貸に設置する場合は、特殊な加工などはできません。あくまでも原状回復ができるDIYを心がけましょう。
設置場所の高さを測ろう
設置場所が決定したら、メジャーなどで梁から床までの長さを測ります。カーペットなどの高さは含めないようにしてください。ここからディアウォールの長さを引いたものがクライミングウォールの高さです。ここで正確に測っておくことで、「購入した木材の長さが足らなかった」という事態を防げます。無駄な費用が発生しなくて済むようにしましょう。
手順②ツーバイフォー材をカットする
ツーバイフォー材を、梁から床までの長さよりも35mm程度短くカットします。少し短めにカットするのは、あとでディアウォールと呼ばれる道具を取りつけるためです。ホームセンターなどで購入した場合は、頼めばカットしてくれる場合があります。DIYに慣れている方はもちろん自分でカットしても構いません。ホームセンターなどでカットを依頼した場合、別料金がかかることもあるので注意しましょう。
手順③ツーバイフォー材を研磨する
ツーバーフォー材をサンドペーパーで研磨していきます。そのまま使用すると、表面のささくれで子どもが怪我をしてしまう恐れがあるので必ず研磨をしましょう。木材を研磨するとき、サンドペーパーは数字が小さいほうから使用します。今回の場合は120番のサンドペーパーで研磨をしてから、240番のサンドペーパーで仕上げましょう。
きれいに研磨するコツ
研磨するとき、木目に沿って同じ方向に研磨します。ランダムに研磨してしまうと、むしろ表面が粗くなってしまうので気をつけましょう。また、研磨が終わったら清潔な布で木くずを拭き取ってください。エアダスターを使って木くずを吹き飛ばしても構いません。
電動サンダーは使用するべき?
研磨は手作業で加工する方法と電動サンダーで加工する方法があります。電動サンダーで加工するほうが圧倒的に楽ですが、DIY初心者がきれいに研磨することは難しいです。そのため、基本的には手作業で研磨することをおすすめします。DIYや自作の経験がある方は電動サンダーを使うといいでしょう。
手順④クライミングウォール用パネルを固定する
ツーバイフォー材にクライミングウォール用パネルを固定します。木ネジを等間隔で打ちこむのですが、あらかじめ錐やドリルビットなどで下穴をあけておくのがポイントです。こうすることで木割れを防ぎ、スムーズに固定できます。木割れをするとツーバイフォー材を買い直すことになる上に、不要になったツーバイフォー材の処分も大変なので必ず下穴をあけましょう。
木材が合板の場合は下穴は不要?
木ネジを打ち込むときの木割れは、木目に負荷がかかることで割れる場合が多いです。しかし合板は複数枚の薄い板材が接着剤で貼り付けられており、木目はバラバラ。強度もほかの木材と比べて高いです。そのため木割れは発生しにくいのですが、木材には個体差があるので合板でも木割れすることはあります。どのような木材でも下穴をあけておいたほうが安心です。
クライミングウォール用パネルを自作したい場合は?
市販のクライミングウォール用パネルではなく、自作したパネルを使うこともできます。作り方は単純で、コンパネに穴を開けて爪付きナットを取りつけ、ホールドを設置するだけです。好みで壁にイラストを描いたり、色を塗ったりしと自由にアレンジができます。準備する材料が増えるので費用もかかりますが、すべて手作りにしたい方は挑戦してみてください。
手順⑤ディアウォールを取りつけて壁に立てる
ディアウォールとは、ツーバイフォー材を設置するときに壁を傷つけないようにする道具です。上パッドと下パッドが入っているので、ツーバイフォー材の天井側に上パッド、床側に下パッドをつけます。ディアウォールの仕組み上、上下を間違えると壁を登るときに壁が倒れてくるので注意しましょう。
ディアウォールの上下を見分ける方法
ディアウォールの上パッドにはバネが内蔵されていますが、下パッドにはありません。そのため、ツーバイフォー材に押し込んだときの厚みが上パッドの方が厚くなります。ディアウォールにはスペーサーが付属されている場合もあり、数mm程度なら厚みの調節が可能です。
手順⑥ディアウォールが倒れないように固定する
ディアウォールは縦方向の力に強く、横方向の力に弱いという特徴があります。壁を登るときには横方向にも大きな力が加わるため、上パッドがずれないようにしなければなりません。そこで、上パッドにずれ防止の木ネジをとめておきましょう。クライミングをするのが子どもであっても、しっかりと固定しないと簡単に倒れてしまいます。
手順⑦六角ネジでホールドを設置して完成
ホールドをクライミングウォール用パネルの好きな位置に設置します。やり方は簡単で、ボルトを通して六角ネジを締め上げるだけです。子どもは難易度が低すぎてもすぐ飽きてしまいますし、高すぎても楽しめなくなってしまいます。適度な難易度に調節したら完成です。落下対策としてマットを敷いておくことをおすすめします。