排水管の詰まり解消法②キッチン
キッチンでの大役を担うシンクの底には、排水溝とその先には排水管が下へと延びます。この場所には、食用油や食材のグズに台所用洗剤と、べたべたや生ものに薬剤までもを流します。よって、蓄積物の化学反応でできたヘドロが詰まりの原因となり、下水道管からはきつく不快な臭いが発生します。また、食品のパッケージのゴミやプラスチックのピックなどを流し、うっかりと詰まりの原因となるケースもよく見られます。
排水溝の構造
編台所(シンク内)の排水溝の上には悪臭を阻止するためのふたがついており、下にはゴミをキャッチして止めてくれる排水バスケット、溜めた水で下水の臭いにふたの役でもある排水トラップと続き、ここを排水溝と呼びます。排水溝の下にはというと、下水道管へとつなぐパイプ(ホース)状の排水管が存在します。
排水管の「詰まり」の解消
キッチン(シンク)にて、ふたの下にひそむ排水溝、は、中に入っている全ての部品がはっきりと分かれていて取り出しが安易なため、「詰まり」の原因の固形物を除くこともスムーズです。1つずつの部品にべっとりと停滞しているヘドロやゴミも「詰まり」の原因となることは大いにあるため、しっかりと解消をしましょう。
ヘドロやゴミなどを落とす
はじめに、排水溝の上にかぶる部品を順番に外し、その過程で発見した目に固形物の詰まりは全て取り除いてください。排水溝の各部品にべったりと止まったヘドロなどを、部分に合ったスポンジやブラシを使い分けながら丁寧にこすり落とし、最後に下のから順番に元の位置に部品を戻し、「詰まり」の解消ができたかを確認してください。
排水パイプの洗浄
キッチン内のシンクから下に延びる排水パイプを洗浄するには、シンクの底に存在する排水溝、それから配水管にパイプユニッシュなどを流し、汚れの分解を洗浄剤に頼る方法と、ホースを外し、中の細部までぬかりなくい洗浄をする方法とがあります。簡単なのは前者のですが、洗浄剤が行き渡らず部分的に汚れが残る恐れは否めません。
解消方法①パイプユニッシュなど
シンク(排水溝)から、どっしりと下る排水パイプには、パイプユニッシュなどを使うことで、とても簡単な洗浄が叶いますが、体への害を考え、マスクや手袋にゴーグルなどの装着と換気扇は不可欠です。あとはパイプユニッシュなどを使用方法に従って、排水溝(排水管)に流し入れていくだけです。お湯を使用すると洗浄力は高まりますが、お湯との併用が禁止の洗浄剤(パイプユニッシュもこれに当たります)もあり、使用上の注意は厳守しましょう。
解消方法②排水ホースを外す
排水ホース自体を取り外して洗浄をするときは、まずはキッチンのシンクの下のスペースに収納してあるものを全てどけておき、シンク(排水溝)の下の部分にバケツや洗面器を置いて、雑巾や使い古したタオルなども準備してください。水濡れ対策の準備を整えたら、排水溝との継ぎ目にあるナットをゆるめて、排水ホースを外してください。頑丈な毛と形を持つブラシを味方に、満足いくまで排水ホース内の汚れと戦った後、キッチンのシンク下にてホースを元通りにしましょう。
排水管の詰まり解消法③お風呂場
浴槽と洗い場の排水を下水道管へと送る、お風呂場(浴槽と洗い場)の排水管(排水管)には、洗体や洗髪の洗浄料に皮脂や角質、入浴での水垢に加えてカビなども大量に流し込まれ、ヘドロのねっとりした「詰まり」が多くできてしまいます。お風呂場(浴槽と洗い場)の底の排水管(排水溝)の「詰まり」で水が逆流をすると、悪臭やゴミがたちこめたり、ユニットバスの場合には水が染み渡ってバスマットが濡れてしまったりと、何かと大変です。
排水溝の構造
お風呂場(浴槽と洗い場)の排水管(排水溝)の「詰まり」の直し方の実践や対策をする大切なポイントとなるのは、台所(シンク)の排水管(排水溝)とやや似た感じの構造です。多くのお風呂場(洗い場)の排水溝の上には、ヘアキャッチャーというバスケット、続いては、排水トラップがあります。浴槽から流した残り湯と、洗い場で頭や体を洗ったお湯や垢とは、この排水トラップにて一つになります。
排水管の「詰まり」の解消
暗くて中の見えにくい、お風呂場の(浴槽と洗い場)配水管(排水溝)の「詰まり」をするりと解消するには、パイプユニッシュなどが大活躍です。パイプユニッシュなどでの「詰まり」の直し方を実践する前には、排水溝にかぶせてある部品を全てどけ、暗い溝の中にライトを当てて、「詰まり」の原因の存在や位置を確認した上でパイプユニッシュなどを使い、後には水を流して解消の確認をしましょう。
排水パイプの洗浄
お風呂場(浴槽と洗い場)の排水パイプの詰まりには、台所(シンク)や洗面所(洗面台)のごとく、下からホースの部分を外しての洗浄が難しいですが、ワイヤーブラシを挿入しての、見えない内部の洗浄を行っていく直し方ならば、管状で長さもあるため、パイプへのスムーズな挿入と洗浄が叶います。
ワイヤーブラシを使いこなす以前に、忘れてはいけない下準備は、排水溝にかぶせてある部品を全て外して、小型のブラシにお風呂場用の洗浄剤を付けてごしごしこすったり、カビの除去剤を使用したりして、ヘドロを地道にきれいにする手入れの作業です。
ワイヤーブラシで汚れを除く
ワイヤーブラシは、お風呂場(洗い場)の排水溝の上部から入れ込んでいって、「詰まり」に当たった感覚があればワイヤーを回して、「詰まり」の原因であるそれをしっかりと絡め、ワイヤーブラシをずるりと排水溝から外へ引き出す、というのが1つの流れです。排水溝(洗い場)の上部からのワイヤーブラシの挿入による直し方では、どうも奥に進まない…と苦戦してしまうようであれば、ワイヤーブラシを浴槽の穴の方から入れる直し方でやってみましょう。
解消の確認
ワイヤーブラシを排水パイプ内にねじ込み、洗浄を行ってみた後には、浴槽に半分以下の水を張って栓を外し、浴槽に少しばかりの水を張って一気にどっと水を流し、「詰まり」の解消を確認してください。「詰まり」が解消されていない場合には、排水パイプにはまだ、頑固な「詰まり」の原因が取り残されていると思い、何度かは同じ直し方をトライをしてください。この直し方で、水がするすると流れはじめたら、部品を順に、元の位置へとなおしましょう。
排水管の詰まり解消法④洗面所
手や顔を洗うことや歯磨きなどに使用するスペースの洗面所(洗面台)は、キッチンほどに油っこいものをたっぷりとは流しはしません。しかし、洗顔中に落ちた髪の毛やひげの剃りカスなどを知らず知らずに流したり、なかなか溶け切れない石鹸カスや皮脂や垢が少しずつ蓄積したりして、少しずつ毛やヘドロが絡み付いて固まり、排水溝にも排水管にも「詰まり」を生みます。
排水溝の構造
洗面所(洗面台)の排水溝より下に延びているのは、「詰まり」を起こしがちなS字などのくねりのある形をした排水トラップに、排水管です。S字であったりP字であったりする洗面所(洗面台)のトラップから、この排水管(排水溝)の「詰まり」の対策には、より慎重になる必要がありますが、排水トラップの形の違いが排水管(排水溝)の「詰まり」の直し方や取り扱いに違いは特にありません。
排水管の「詰まり」の解消
洗面所(洗面台)の排水管(排水溝)の「詰まり」には、内部の丁寧な洗浄に、排水パイプ(S字などの排水トラップ)そのものの、新品との交換も1つの手です。洗面所の排水管(排水トラップ)の交換による「詰まり」の直し方取り換えるための排水管(排水トラップ)は、形などの詳細を細かく確認した上で新調をして、あとは、以下の洗浄方法を参考に部品をばらして、排水管(トラップ)を換えるのみで完了です。
排水パイプの洗浄
内部の洗浄での直し方の説明ですが、洗面所(洗面台)でもやはり、キッチンと同じ方法での洗面台の下部の水濡れ対策からスタートして、排水管のタイプが金属であれば、洗浄用のブラシ以外にもナットを外す道具がいるため、モンキーレンチなどを購入してください。
洗浄
排水管のタイプが金属でなければ、横向きのS字のカーブの下あたりにキャップがあるため、それを回し開けて水を排出してください。次にナットを回して(金属製であれば、道具を使用)S字などの排水トラップをばらして、ブラシを横向きに縦向きにと動かして中のヘドロをこすり落としましょう。洗浄が完了したら、排水管を元通り組み立ててください。
出典:筆者撮影