ホヤ(海鞘)のさばき方!刺身にする切り方やおすすめの食べ方を紹介!

ホヤ(海鞘)のさばき方!刺身にする切り方やおすすめの食べ方を紹介!

生で食べるとおいしいホヤ。見た目から敬遠されがちですが、お酒のアテとしておいしくいただけます。ホヤのさばき方とおいしい食べ方を覚えることで、おうち居酒屋が開けますよ。ホヤがさばけると、一目置かれる存在になれるかも。ホヤのさばき方とおすすめの食べ方を紹介します。

記事の目次

  1. 1.ホヤとは
  2. 2.ホヤの食べ方
  3. 3.おすすめのホヤの食べ方
  4. 4.まとめ

ホヤとは

出典:写真AC

ホヤは、東北地方の太平洋側(主に、宮城・岩手の三陸沖)をはじめ全国各地に分布しています。「海のパイナップル」という別名を持ち、日本酒によく合う人気の酒の肴としても知られています。海外でも食べられているようですね。ここでは「ホヤ」について詳しく紹介します。

基本情報

分類 尾索動物亜門
小分類 ホヤ網 マボヤ目
原産地 不明(日本では東北地方太平洋側)
濃く暗い朱色

名前の由来

ホヤは「海鞘」と一般的に表記されています。かたい鞘の中に身が入っているからこのように表記されることがわかります。このほかにも、「老海鼠」や「保夜」などと表記されることがあるようです。由来は諸説ありますが、ランプのホヤガラスに形が似ているという説が有力のようです。

ホヤの食べ方

見た目が若干グロテスクなことから「さばき方は難しそう」というイメージを持つかもしれませんが、包丁さえ使えれば簡単にホヤをさばけます。今回は銀座渡利の板前さんによる【ホヤの食べ方動画】を参考に、本格的なさばき方を紹介します。

新鮮なホヤの見分け方

お店でホヤを選ぶときは、丸く太って皮に張りがあるものを選びましょう。鮮度が落ちるほど水分が抜けて、ホヤは小さくしぼみますので、選別の際には注意してください。新鮮なものほど甘みやうまみが感じられますよ。

食べ方①準備するもの

  • ホヤ
  • ボウル
  • 包丁(出刃包丁が望ましい)
  • まな板

包丁は、先がとがった出刃包丁を選びます。三徳包丁(文化包丁)や菜切り包丁ではホヤがさばけません。また、切り落とす際に水が飛び散る可能性があるので、エプロンなどを着用してくださいね。

食べ方②突起を切り落とす

ホヤの頭頂部には、二つの特徴的な突起があります。突起の先端を見ると、片方は「+」もう片方は「-」の口があるのがわかります。はじめは「+」の突起を根元から切り落とします。このとき新鮮なものほど水が噴き出しやすいので、注意しながらゆっくり切り落としてください。

「+」の突起を切り落としたら、液体が出てきますのでボウルで受けてください。この液体は、予洗いで使います。続いて、「-」の突起を切り落とします。この時には、ホヤの排泄物(動画では「泥」と表現しています)が出てきますので、身をつぶさない程度に絞ってください。

2つの突起の役割

この二つの突起には、それぞれ役割があります。海の中で水やプランクトンを吸い込むのが「+」側。排泄をする側が「-」側です。つまり、この二つの突起は消化管の入り口と出口にあたります。

食べ方③根元を切り落とす

次に、根元を切り落とします。画像ではホヤを手に持ったままの状態で切り落としていますが、家庭では難しいと思われます。まな板の上にホヤをのせ、ケガに注意しながら切り落としてください。

切り落とした根元(右手側)にも身が詰まっています。手で簡単につまみ出せるので、こちらも可食部として扱いましょう。根元は、コリコリとした食感がありますよ。

食べ方④皮から身を取り出す

ホヤの皮を縦半分に切ります。2つの突起の中心から縦に切り分けるようにしましょう。ホヤの身が二つに分かれたら、あとは手で身をはずすだけです。思ったよりも簡単に皮からはずせます。ここで先ほどボウルに受けた液体の中にむき身を入れておきましょう。

手に持ったままホヤを扱うのはケガのもととなるので、まな板の上で切ってください

食べ方⑤予洗いとトリミング

ボウルに入っている、ホヤの液体の中でむき身を振り洗いします。その時に、ホヤの体内にある排泄物は指を使って優しくしごき出してください。ホヤの身に、梅干し大の固まり(内臓)がついています。こちらも可食部ですが、見た目の美しさを優先したいときは、このタイミングで包丁を使って切り落としてください。

食べ方⑥流水で洗い完成

仕上げとして、流水で軽く洗い流します。ホヤ独特の風味が消えてしまいますので、汚れを落とすのみにとどめます。あとは、ひと口大に切って刺身の完成です。ホヤを刺身にするときは、どのように切ってもよいのですが、縦(突起から根本へ向けた、繊維にそった方向)に切ると、見た目のバランスもきれいです。

おすすめのホヤの食べ方

ホヤは生(刺身)で食べるのが一番ですが、違った風味で食べられる方法も紹介されるようになりました。居酒屋メニューとしても人気があるものを中心に、お家で簡単に作れるおすすめの食べ方をまとめました。日本酒が好きな方はぜひ試してみてくださいね。

おすすめ①ホヤ酢

ホヤは酢醤油、ポン酢、レモンなどと和えると、独特の臭みが消え風味がアップします。スタンダードな食べ方でもあるホヤ酢を紹介します。

材料

  • ホヤのむき身(刺身にしたもの)2個分
  • きゅうりやわかめ 適宜
  • レモンや菊の花など彩になるもの 適宜
  • ポン酢などはお好みで

作り方

  1. きゅうりは薄く輪切りにし、軽く塩もみしたのち絞る
  2. わかめも食べやすい大きさに切る
  3. レモンはくし切りにする
  4. 器に盛り付け完成

レモン以外にも、ポン酢や三杯酢、酢醤油などお好みでどうぞ

おすすめ②蒸しホヤ

生食だけがホヤのおいしい食べ方ではありません。加熱することで、産地の東北地方でも人気の高い珍味ができあがります。家で簡単に作れるので、ぜひためしてみてください。

作り方

  1. ホヤは2つの突起と根元を切り落とす
  2. 突起の間を目安に殻ごと半分に切る
  3. 蒸し器の水が沸騰したら、ホヤをいれ10分ほど加熱する
  4. 殻ごと縮まれば完成

冷ましてから食べてください。皮を外して身だけを食べます。

まとめ

出典:写真AC

ホヤという水産物をはじめて見た人もいるのではないでしょうか。見た目から敬遠されがちですが、料亭などでは人気がある食材です。ポン酢などでおいしく食べてくださいね。殻が若干固いため、包丁を使うときは注意するのがポイントです。生食以外に加熱しても食べられるので、いろいろな調理法にチャレンジしてください。

参考動画

今回の記事は、銀座渡利様のYoutube動画を参考に作成をいたしました。

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たがめかめの
ライター

たがめかめの

40代主婦、手作り作家としても活動しているwebライターです。料理・ハンドメイド/DIY・楽器演奏など趣味だけは増えていきます。

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