ナマコの食べ方!捌き方から茹でる時のコツ・おいしい食べ方を紹介!

ナマコの食べ方!捌き方から茹でる時のコツ・おいしい食べ方を紹介!

ときおり「ナマコを初めて食べた人」について話題に上りますが、それほど見た目にびっくりする海の動物です。コリコリとした食感がおいしいナマコは食べ方がとても簡単です。怖いかもしれませんがナマコのさばき方に挑戦してしませんか。おいしい食べ方も併せて紹介します。

記事の目次

  1. 1.ナマコとは
  2. 2.ナマコの食べ方(下準備編)
  3. 3.ナマコの食べ方(さばき方編)
  4. 4.おすすめのナマコの食べ方
  5. 5.まとめ

ナマコとは

出典:写真AC

ナマコは全国各地に分布されます。海外では「高級食材」として珍重されることがあり、生食用は日本国内でも流通していますが、水揚げされたナマコのほとんどは、加工され「乾燥ナマコ」として中国などの海外へ輸出されています。

基本情報

分類 棘皮(きょくひ)動物
小分類 ナマコ綱
原産地 不明(世界各国に広く分布)
種類によって赤、黒、青に分かれる

名前の由来

漢字で表記すると「海鼠」、海のネズミと書きます。昔はナマコを「古(こ)」と呼んでいたようです。生の古だから、「ナマコ」と今の名前になりました。ちなみに、ナマコの肝は「このわた(古の肝)」、ナマコの精巣や卵巣は「このこ(古の子)」と今でも言われています。

ナマコの食べ方(下準備編)

ここからは、ナマコの刺身の作り方を紹介します。いろいろな調理法がありますが、今回は銀座渡利の板前さんによるナマコのさばき方の画像を参考に紹介いたします。はじめてナマコをさばく人でもできる簡単な方法です。

準備するもの

  • ナマコ
  • ほうじ茶茶葉(大さじ1~2杯)
  • 包丁、まな板、雪平鍋(お湯を沸かしておく)
  • 煮だし用お茶パック

今回は、固いナマコを柔らかくするために茹でる「茶ぶり」という湯通しの方法を使って下ごしらえをします。そのため、ほうじ茶の茶葉と、雪平鍋(お湯を沸かせる小ぶりの鍋)を準備します。包丁は、出刃包丁を使います。

ナマコの表裏と口を確認

調理を始める前に、ナマコの体を見てみましょう。ごつごつとしたトゲのような角があるほうが背、口が見えるほうが腹になります。調理の際には必ず口の場所を確認してください。

ナマコの食べ方(さばき方編)

手順は簡単ですが、包丁を入れるときに感覚がつかみにくいということがあるので、ケガをしないよう注意してください。

食べ方①腹に包丁を入れる

ナマコの腹の中央部分に包丁を突き立て切れ目を入れます。口の根元の中心からまっすぐに、半分ほどの切れ目で十分です。

食べ方②内臓を取り出す

腹の中から肝(内臓)が出てきます。これは「このわた」といって珍味になります。こちらも調理次第で食べられますので、とりわけておきましょう。本来なら、精巣や卵巣といった「このこ」と分けるべきですが、1体から2体程度の調理であれば、一緒に取り分けてもかまいません。

内臓を取り分けたあとは、流水で腹の中と背中を洗い流しましょう。このあたりから身が引き締まってきます。筋肉が固くなっていくので気を付けながら調理をしていきましょう。

食べ方③口をそぎ落とす

腹の切れ目を基本として、口をそぎ落とします。両側から包丁を斜めに入れてVの字を意識して切り落とすと簡単です。口は固いので、少し大きめに切り落としてかまいません。口の部分は食べられないため、こちらは処分します。

下ごしらえは実質上、これで終了です。調理がしやすいように、ナマコの身を半分に切り分けておきましょう。生食のコリコリ感が好きな人は、この時点で薄くスライスして食べても構いません。

食べ方④『茶ぶり』をする

今回は、身を柔らかくすることと保存性を高めることを優先し、「茶ぶり」という湯通しをします。お鍋にお湯を沸かし、お茶パックに入れた茶葉を煮出します。使用する茶葉は安価なほうじ茶でいいですよ。

茶ぶりする理由

お茶の成分で、風味をつけるとともにナマコが色よく仕上がると考えられています。また、抗菌効果があるともいわれているそうです。古くから「茶ぶり」の方法があるため、先人の知恵といってもいいですね。

お茶を入れた鍋が沸騰したら、半身ずつナマコを入れて30秒以内で湯通しします。茹でることで身が柔らかくなりますので、茹ですぎないように注意します。動画では、20秒程度の湯通しで引き揚げていました。

茶ぶり用のお湯を沸かす時間を使って、ボウルの中に三杯酢(酢1:醤油1:みりん1)を適量作っておきます。茶ぶり後に熱が入りすぎないように、氷水を使ってボウルを冷やしておきます。動画では氷水を袋に入れたものがボウルに直接入っています。鍋から上げたナマコをすぐに三杯酢に漬け込みましょう。

すぐに食べても大丈夫ですが、三杯酢に漬けて1時間ほどなじませるとよいでしょう。

食べ方⑥保存方法

茶ぶり後のナマコは、三杯酢のボウルに漬け込んだまま冷蔵庫で日持ちが可能です。このボウルには、鷹の爪(そのままでも種を取って輪切りにしたものでもよい)を入れておくと劣化を防げます。ゆずの皮をわずかに入れて香りを移すのもおすすめです。

おすすめのナマコの食べ方

出典:写真AC

ここからは、茶ぶりで下ごしらえを済ませたナマコの一般的な食べ方や、先ほどの手順でとりわけておいた、ナマコの肝(このわた)の調理法を紹介します。

三杯酢和え

刺身で食べる場合は、ナマコの酢の物がオーソドックスです。茶ぶりをしたナマコなら、時間をかけずに小鉢に仕立てられます。

材料

  • ゆず(薄く削いだ皮の部分) 適量
  • きゅうり 適量
  • 三杯酢 適量

三杯酢では味がキツいので、だし汁で割っておくとよいでしょう。

作り方

  1. 小鉢に三杯酢(適宜薄めたもの)をはる
  2. きゅうり、ゆずの皮を切る
  3. ナマコを刺身にする
  4. 小鉢にそれぞれの材料を盛り付けて完成。

銀座渡利の動画では、きゅうりの飾り切りの方法を紹介しています。割烹風の彩りある酢の物を作りたい場合はこちらもチェックしてくださいね。

番外編:このわた(内臓)の塩辛

このわたは捨てずに調理をすることで、珍味に生まれ変わります。日本酒党の人ならぜひチャレンジしてはいかがでしょうか。若干下ごしらえが煩雑ですが、下ごしらえさえ終えればそのあとのプロセスはシンプルです。新鮮なナマコが手に入ったらぜひ作ってみてください。

材料

  • このわた 適量
  • 塩、料理酒または日本酒 適量
  • ボウルや水

作り方

Photo byqq53536283

  1. 1カップ程度の塩水でこのわたを洗う
  2. 腸管に砂が入っているため、丁寧にしごき出す
  3. 水切りをしたあと、酒で15分程度臭みを抜く
  4. 手順4のものに塩をひとつまみ入れ、熟成
  5. ラップをかけて冷蔵庫に一晩おいたら完成

まとめ

出典:写真AC

ナマコを刺身にする方法を紹介しました。身を柔らかくするために茹でる方法をとることに驚かれた人もいるでしょう。先人の知恵「茶ぶり」の方法を知っておくと、話題にもできるのでは。地域によって流通が少なく、触ったことがないという人もいるでしょう。感覚がつかみにくいため、ケガには気を付けて調理してください。

参考動画

今回の記事は、銀座渡利様のYoutube動画を参考に作成をいたしました。

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たがめかめの
ライター

たがめかめの

40代主婦、手作り作家としても活動しているwebライターです。料理・ハンドメイド/DIY・楽器演奏など趣味だけは増えていきます。

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