短ランの作り方！懐かしのヤンキーファッションである短ランは作れる？

ここからは、短ランや学生服の豆知識を紹介します。応援団が着用する長い丈の学ランの秘密や、安全ピンの使い方なども併せて紹介します。

鎖国の時代にさかのぼり、洋服は「ランダ」「蘭服」といわれていました。唯一交易があったオランダの蘭ですね。詰襟の制服は、学生が着るランダで「学ラン」、そこからの派生で「ラン」が残されているようです。学ランという言葉はほぼ隠語のような扱いで、例えば「チャリンコ」のように無意味な言葉のようです。

短ランには、ボンタンと呼ばれるタック入りの渡り幅が太いズボンをはくのが定石です。太もも渡りは太ければ太いほど「格好いい」と定義され、裾に行くほど急激にテーパードされるようなデザインが人気です。学生たちはテーパードのシルエットを作るために、ズボンの裾を安全ピンで留めて細く見せていたようです。

ボレロ丈程度まで短くするのが「短ラン」に対して、標準服と短ランの丈の中間ぐらいに詰めたものを、セミ短ランと呼ぶようです。確実な定義はありませんが、標準服よりも丈が短いけれど極端ではないというものを、セミ短ランと位置付けてよいでしょう。

「長ラン」は、短ランに相対する服で、丈が長いものを指しています。膝丈くらいのものが一般的ですが、応援団長専用の衣装などは、くるぶし近くまで長い丈のものも。素材の面積が確保できるので、卒ランとして刺繍を施して自分らしさを打ち出す人も見られました。

高校の応援団長の衣装は受け継がれるものが一般的で、破れたところを安全ピンで留めてまで着用することもあるようです。令和の高校生たちには、こういった歴史は残されているのでしょうか。

短ランの作り方を中心に学生服文化の豆知識などを紹介しました。令和の高校生にしてはびっくりすることもあったかもしれません。コスプレレベルのものは手作りできますが、きちんとした仕立てのものは購入することも視野に入れましょう。短ランとボンタンでキメてみませんか？