短ランとは
「短ラン」とは、学生服を変形させたもので、標準学生服(学ラン)の丈を短く詰めたものです。80年代に不良学生の間で流行し、90年代平成初期のころは、ヤンキーを取り扱った雑誌などで特集されるほどの人気でした。現代では、応援団の衣装などで使われることもあるのでしょうか。
短ランが再注目
90年代にヒットしたヤンキー漫画がドラマ化されたことによって、短ランが再注目されています。地域によっては「卒ラン」などという名目で卒業式の日にだけ着用する短ランや長ランをオーダーする人もいるようです。
短ランの作り方【コスプレ用衣装】
短ランを手作り作ることは可能です。ただし、ここでは「コスプレ用衣装」と位置づけいたします。裏地をつけるなど学生服のようなクオリティで作るのは難しい場合があるからです。「詰襟、学生服」として型紙の販売や、コスプレ衣装作成用の書籍も販売されています。簡単な作り方を紹介いたします。
材料
- ポリエステルツイル 2m~2.5m
- 不織布接着芯 1m
- ハード接着芯 20cm
- 金ボタン(数が多いほどよい) 大7個 小4個以上
- ミシン、ロックミシン、ミシン糸など
おすすめ生地
生地 アーバンツイル≪ダブル幅≫ ポリエステルツイル生地 ( コート ジャケット パンツ 舞台衣装 イベント バッグ 衣装 ) 50cm単位
参考価格: 489円
アーバンツイルはポリエステルツイルと同等の生地です。少しだけ肉厚なので、制服を作るには最適。色味も豊富なので、コスプレ衣装には最適ではないでしょうか。
作り方
1.型紙にあわせて生地を裁断する
2.前後の身頃を縫う
3.襟と見返しを縫う
見返しをつけるときのポイント
- 中心線と合印をきちんと確認すること
- しつけ縫いを行い、歪まないように注意
4.脇を縫う
5.袖を筒に縫い、身頃につける
6.袖と見ごろの裾を始末する
7.身頃にボタンホールを作り、見ごろと袖にボタンをつけて完成
8.ボタンは身頃で7個、片方の袖で2個程度が一般的
ボタンホールが作れるミシンが必要ですねぇ。
短ランの作り方の注意点
販売されている型紙などは「アニメのコスプレ」を意識したものが多く、短ランなど変形したものを探すのは難しいようです。ただ、既存の型紙の丈を短くし、両脇から少々ウエストを絞るように操作すると、短ランらしさが得られます。
短ランの作り方【標準服から改造】
80年代の不良少年たちは、学校制服である標準服を改造して短ランにしようと考えることもあったようです。ただし、「肩幅が出せない」「ウエストに向かってシェイプするシルエットが出せない」というようなことも。また、切ったのはいいけれど裾の始末ができず、結局は着用できなくなった人も少なくありませんでした。
安全ピンで裾を必死で留めていた記憶がよみがえるわい
短ラン改造の作り方ポイント
標準服を改造するときには、専門的知識を持った方に依頼するのがよさそうです。依頼する際には、以下の3つのポイントを意識するとよいでしょう。
標準服を改造するポイント
- 逆三角形を意識した肩パットを入れる
- 前後の身頃に2ヶ所ずつダーツを入れ、ウエストを絞る
- 裏地の処理をする
接着芯は裁断後につけておこう。