はじめに
ボタンホールは難しいイメージがあるかもしれませんが、手縫いで作れます。構造がわかれば補修もできますし、覚えていて損はありません。初心者でも簡単な手縫いとミシンでの作り方を説明していきます。
ブランケットステッチとボタンホールステッチ
ステッチの方法としてブランケットステッチとボタンホールステッチがありますが、ボタンホールのかがり縫いを応用してのステッチ方法です。針に糸を垂直にかけていく縫い方はフェルトを縫いつなげる方法としてよく知られており、手縫いのボタンホールも同じ方法で作ります。
ブランケットステッチ
ブランケットステッチは、フェルトをつなぎ合わせたり、アップリケをしたりするときに、間隔を広めに針に糸をかけていく縫い方です。フェルトはステッチの間隔が広くてもほつれにくい素材です。フェルトとステッチは素朴な雰囲気がとても合いますね。
ボタンホールステッチ
ボタンホールステッチはブランケットステッチよりも間隔を狭くしてほつれにくくする縫い方です。ボタンホールのふちにこのステッチをしていきます。
ボタンホールの作り方【手縫い】
ボタンを通す穴のふちがほつれないようにするためにかがり縫いをします。特殊な機械は使わない、手縫いのボタンホールの作り方を説明します。
ボタンホールの作り方①準備
ボタンホール用の穴かがり糸というのもありますが、こだわる必要はありません。20~30番の手縫い糸、絹糸ですと丈夫に作れます。
- 針
- 糸
- ボタン
- まち針
- チャコペン
- はさみ
- リッパー
ボタンホールの作り方②手順
ボタンホールの大きさ
ボタンホールの大きさは「ボタンの直径+ボタンの厚さ」cmにします。写真のボタンホールは直径2cm+厚さ4mmでしたので2.4cmの大きさにします。
ボタンホールの周囲をなみ縫いに
決めた大きさの周囲を3~4mm幅でなみ縫いまたはミシンで縫っていきます。ボタンを通す穴はリッパーかハサミで切り込みを入れますが、待ち針を指しておくとストッパーになって切りすぎを防げます。
芯糸をかけます
なみ縫いをした箇所に大きく糸をかけます。立体感を出すための芯糸を隠すように縫っていきます。
穴かがりをします
切り込みをいれた穴に針を通し、縫い始めた箇所に針をさし、針に糸をかけます。糸を切り込み側に引いて結び目をつくるようにしてかがり縫いをします。
そのすぐ隣に針をさし、同じように針に糸をかけ、かがり縫いを繰り返します。
端は放射状に
端は放射状にかがり縫いをします。半円状になるように均等に縫いすすめます。
止め縫いをします
一周したら、端に止め縫いをします。
- 針を切り込み部から端に出します。
- 端から端に針を2回通します。
- 切り込み部に針を通し、①②部にかかるように針を2回通します。
- 針を裏側に通します。
裏側のかがり目に針を長めに通して、糸を切ります。
完成です。本記事では、目立つ色の糸を使用していますが、布地と同系色の糸であれば、多少の凹凸は気になりません。
出典:筆者撮影