クッション作りの基本
クッションとは、主にソファーなど椅子に座る際に背当てや腰当てなど座姿勢をサポートするために使われるインテリアアイテムです。寝具として首を支える用途で使われる「枕」や、床面に座る際に脚や臀部のサポートとして使われる「座布団」もクッションの仲間です。
クッションの作り方はかんたんです
さまざまな形状のクッションが販売されていますが、正方形のものがスタンダードです。材料や詳しい作り方手順などは後述しますが、裁縫初心者でも短時間でかんたんにハンドメイドできます。ミシンがあればよいですがさほど大きくないので、根気があれば手縫いでも作れます。
クッションの作り方「中身の素材を選ぶ」
①ポリエステル素材
スタンダードなクッション中身の素材のひとつです。ポリエステルは化学繊維の一種で水濡れに強く、手洗いが可能です。手作り用綿も安価で手に入り、清潔に使えることがメリットですが、長期間使用することで中の素材が「だま」のように偏り、弾力性が失われる特徴もあります。
②フェザー素材
軽くふっくらやわらかなフェザーも人気があるクッション中身です。天然素材で洗濯ができない欠点はありますが、ぺったんこになってしまっても天日干しして軽くたたくだけでふっくら元通りの形状になります。長期間の使用でも心地よく使える素材です。
③低反発素材
体重をしっかり支えて分散してくれるため、背当てにちょうどよいのが低反発です。もっちりとしたフィット感はほかの素材では味わえません。基本的には洗濯できない素材のため、カバー交換の頻度を上げることが一般的なお手入れ方法です。
クッションの作り方「ヌードクッション」
生地に直接綿が入ったクッションを「ヌードクッション」と呼びます。カバーをかけなくても使えますが、取り外し可能なカバーとセットで使用すれば、洗濯や模様替えを手軽に行えます。
材料
- 表面生地(47cm角が2枚取れる大きさ)
- 中身(ポリエステル綿500g程度)
①生地を裁断します
生地を裁断します。仕上がりの予定サイズが45cm角の正方形クッションなので、全周に余白1cmを追加して47cmで裁断するとよいでしょう。
②印をつけて縫製します
切断位置から1cmずつ内側にチャコペンなどで縫製位置に印をつけます。この印が仕上がり実寸なので、定規を使って正確にまっすぐ線をひきましょう。返し口を10cm残して縫製します。
③裏返して綿をつめます
返し口から生地を裏返し、綿を詰めます。綿の量は好みですが、少ないとすぐにへたってしまうので多めに入れましょう。初心者の方は躊躇する可能性がありますが「ちょっと多すぎるかも?」と思うくらいの量が目安です。
④返し口を縫い閉じます
返し口を縫い閉じます。手縫いで「コの字閉じ」という縫い方が縫い痕が目立たずおすすめです。カバーの中に隠れてしまう部分なので、ミシンで一気に縫い閉じてもかまいません。
「コの字閉じ」の縫い方
コの字閉じの縫い方は左左右右と糸がコの字を書くように縫い進めます。コの字を書くようなリズムで左右を縫うことで縫い目を内側に隠せるのです。
縫い方の参考動画です
コの字閉じの縫い方がイメージしづらい場合は、実際の指使いを確認するとよいでしょう。一度覚えてしまえばとてもかんたんな縫い方です。
ヌードクッションを購入する場合
綿以外の中身のクッションが欲しい場合は、市販品の購入がおすすめです。また中身が綿のヌードクッションでも複数必要な場合は品質を一定にするため市販品を選ぶのもひとつの手段です。
出典:著者制作画像