ヒンメリの作り方!初心者向けから上級者向けまで材料&手順を解説!

ヒンメリの作り方!初心者向けから上級者向けまで材料&手順を解説!

ヒンメリは藁で作るフィンランドの装飾品で、その作り方は伝統的に受け継がれてきました。ヒンメリの形は初心者向けの正八面体から、上級者向けの星形やリース、モビールまでさまざまです。いろいろなヒンメリについて、材料や作り方の手順をご紹介します。

記事の目次

  1. 1.ヒンメリとは
  2. 2.ヒンメリの材料と下処理
  3. 3.ヒンメリの作り方
  4. 4.ヒンメリのモビールの作り方
  5. 5.ヒンメリの応用
  6. 6.まとめ

ヒンメリとは

出典:筆者撮影

ヒンメリとは、藁のストローを用いた北欧の伝統的な装飾品です。「光のモビール」とも呼ばれています。ヒンメリは作り方も簡単で、インテリアとしてもおしゃれです。ヒンメリが光を受けて輝く様子、わずかな風で回りながら見せる形の変化、壁に投影された影の形の面白さなどに魅了される人が増えています。

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ヒンメリを作る手順を紹介する書籍も、何種類か出版されています。こちらの書籍は、この記事でも参考にさせていただきました。図書館に所蔵されている場合もあるので、探してみるとよいでしょう。

ヒンメリの歴史

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ヒンメリが生まれたのは、中世の時代の中央ヨーロッパだとされています。もともとは秋の収穫祭を祝う飾りでした。北欧の当時の家は簡素な造りだったので、収穫祭の料理にほこりや虫が落ちないように、食卓の上の天井を大きな布で覆ったのです。その端に麦の飾りをつけたのがヒンメリの原型といわれています。その後北欧でも屋根の構造が進歩して大きな布は使われなくなりましたが、麦の飾りを下げる習慣は残りました。

Photo by7000920

ヒンメリは一時衰退した時期があります。原因は、北欧にもクリスマスツリーが広まってきたこと、一時期材料となるライ麦の入手が困難になったこと、作り手が少なくなったことなどです。しかし、北欧フィンランドの伝統的装飾品を残そうと尽力する人たちがいました。ライ麦以外の素材を用いたヒンメリも登場しています。ヒンメリは時代に合わせて幅を広げながら、生き続けているのです。日本でもおしゃれなインテリアやアクセサリーとして人気が高まっています。

ヒンメリに込められた意味

出典:筆者撮影

ヒンメリはドイツ語の「HIMMEL」が語源で、「天」を意味します。ヒンメリは今年の豊作を感謝し、来年の豊作を祈るとともに、作る人の願いが込められます。「子供たちが健やかに育ちますように」「家族全員が健康で過ごせますように」「飼っている動物たちも元気でありますように」「来年も天候に恵まれますように」各々の願いを込めて作ったヒンメリは一年間飾られます。画像は、高度な医療を必要とする子供が集まる病院に、祈りを込めて飾られたヒンメリです。

ヒンメリの材料と下処理

出典:筆者撮影

ヒンメリの材料としては、藁のストロー、長さを測るための定規、はさみ、長めの針、木綿糸やタコ糸、木工用ボンドなどが主なものです。糸は、太すぎると穴を通りませんし、細すぎると藁に食い込んで割れの原因となります。繊細な作品には木綿糸を使うなど、糸の太さを適宜変えるのがおすすめです。北欧本来のヒンメリは自然素材を用いて作るものですが、テグスやワイヤーも使えます。

伝統的なヒンメリの材料

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伝統的な北欧のヒンメリの材料には、主にライ麦の藁が使われます。他にも葦(あし)、柳の枝、木材も使われたそうです。インターネットでもヒンメリ用麦わらが市販されています。入手したときには乾燥しているので、はさみで切ると割れやすいです。バットなどに水を入れ、藁のストローを1時間ほど浸して柔らかくしてから切ると、切断時の割れを防げます。麦わらは切り口から裂けることが多いので、切り口に薄く木工用ボンドを塗って補強しましょう。

藁のストローが入手できないときは

出典:筆者撮影

麦わらが入手できない場合や、もっと気軽に作りたい場合もあるかもしれません。その場合は材料として、プラスチック製のストローやペーパーストローを使います。切る前に柔らかくしたり、切り口を補強したりする作業が必要なく、子供でも扱いやすい素材です。繊細な印象の作品を作りたいときは細めのストローを選びます。マスキングテープを巻いて、自分だけのオリジナルデザインのストローにするのもおすすめです。

出典:筆者撮影

もっと麦わらに近いものは身近にあるでしょうか。一般的にイネ科の雑草多くは、穂がついている茎の中が空洞になっています。ススキ、ヨシ(アシ)、オギなどです。中でもススキの茎は、ヒンメリの藁の代用品としてよく使われます。

出典:筆者撮影

ススキは株によって、または部分的に、茎が中空でないものもありますし、葉を剥いたときに虫や虫の卵が入っていることもあります。1本1本確認しながら採取しましょう。採取してすぐに水上げをして寸法に切ると、水に浸けてやわらかくする手間が省けます。節の部分は固くて針が通らないことがあるので避けた方が無難です。藁と同様に切り口をボンドで補強して使います。ススキの茎で作ったヒンメリの画像は後ほどご紹介しましょう。

長い針がないときは

出典:筆者撮影

糸を通すときに、ヒンメリ用の長い針があると便利ですが、ぬいぐるみ用の針も代用できます。どちらもない場合は、細いワイヤーを使いましょう。画像のように半分に折って糸をかければ、用は十分に足ります。糸でなくテグスやワイヤーを使う場合は、こしがあるのでそのまま通せばOKです。

藁がなくても、身近な材料でヒンメリが作れるのね!初心者にも作りやすいヒンメリはあるかしら?

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ヒンメリの作り方

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