キャノーラ油とは?
キャノーラ油とは、西洋アブラナの種から搾汁された菜種油のことを指しています。食用油として適しており、スーパーなどで購入できる製品のひとつです。
キャノーラ油の原料
キャノーラ油の原料は、100%菜種油です。品種改良がおこなわれた菜種をキャノーラと分類し、住み分けをしているようです。ビタミンEなどの酸化防止剤などを配合している製品もあるといわれますが、普段スーパーで購入できるキャノーラ油は酸化しにくい製法で作られているため、菜種油のみで作られています。
キャノーラ油の栄養成分
食用油メーカーの日清オイリオが販売するキャノーラ油の情報をもとに、大さじ1杯あたりの栄養成分を紹介いたします。
- カロリー 126Kcal
- タンパク質 0g
- 脂質 14g
- ナトリウム 0mg
- コレステロール 0g
- 飽和脂肪酸含有割合 7%
キャノーラ油とサラダ油の違い
キャノーラ油は改良された菜種油ですが、サラダ油は食用の植物油の総称です。場合によっては菜種油と大豆油、ひまわり油やコーン油などを混合したものをサラダ油というようです。若干ややこしいところですが、キャノーラ油は菜種油100%、サラダ油は食用植物油もしくは植物性混合食用油の総称であることを覚えておきましょう。
キャノーラ油と健康
キャノーラ油の成分を見ると、「健康によい原料を使っているのかわからない」という声も見受けられます。キャノーラ種の菜種は、健康に悪影響をもたらすエルカ酸とグルコシノレートという成分を取り除くという改良を重ねています。キャノーラ油の原料となる菜種自体の毒性成分が少ないので、安心して食べられます。ただし、油脂ですので過剰摂取はよくありません。
キャノーラ油のカロリー
先にも記しましたが、日清オイリオのキャノーラ油の場合大さじ1杯のカロリーは126kcalです。5枚切り相当の食パン1枚や、ごはん1膳分相当のエネルギー量だといえます。一人前の炒め物を食べるだけでも、食パン1枚分のカロリーを摂取していることを念頭に置きましょう。
キャノーラ油とトランス脂肪酸
トランス脂肪酸を過剰に摂取すると、動脈硬化などの原因となる血中の悪玉コレステロールを増やすとともに、体によい善玉コレステロールを減らすことがわかっています。日清オイリオが販売するキャノーラ油のトランス脂肪酸含有量は100g中わずか1.5gです。普段の調理に使う程度であれば健康に悪影響が出るとは考えにくいでしょう。
キャノーラ油と認知症
アルツハイマー型認知症のマウスにキャノーラ油を与える実験を行った結果、記憶力と学習能力に著しい低下傾向があっただけではなく、体重が増加していたという研究結果が、アメリカの学術誌に発表されました。ただし、これはまだまだ研究段階の話であり、人間に照らし合わせた結果ではありません。上手にキャノーラ油と付き合っていけるとよいですね。
キャノーラ油の用途
健康志向の人はもちろんのこと、料理が好きな人はいくつかの油を使い分けて調理しています。では、キャノーラ油はどのような用途で使われるのでしょうか。ここでは、キャノーラ油の用途について紹介します。
用途①揚げ物
天ぷらやフライなどの揚げ物に使われます。キャノーラ油自体が安価なので、天ぷら鍋に使う揚げ物用油として選びやすいことも理由として挙げられます。動物性油脂であるラードと違い、揚がり具合が軽いのが特徴です。野菜なども油を吸いにくいので、ヘルシーに食べられるのです。
用途②炒め油
熱したフライパンにキャノーラ油を注ぐことで、炒める対象の温度が高まります。青物野菜などは色よく仕上がります。油と塩の相性はよく、食欲を高める効果があるほか、栄養素を逃がさないというメリットも。揚げ物と違いキャノーラ油の量は少なく済みますが、大さじ1杯分のカロリーには気を付けましょう。
用途③ドレッシング
キャノーラ油は動物性油脂とは違い、酸化しにくい特徴があります。もちろん生食も可能です。キャノーラ油自体食味も軽いため、ドレッシングを作る油として推奨されています。食酢と合わせると乳化しやすいので、フレンチドレッシングや卵黄をプラスしたマヨネーズなども手軽に作れます。レシピ次第で自分好みのドレッシングにしあがります。
用途④製菓材料
バターやマーガリンなどの油脂がなくても、キャノーラ油でお菓子がつくれます。バターを使った焼き菓子の場合、ずっしりとした食感の焼き上がりになりますが、キャノーラ油を使うとさっくりとして口どけがよいお菓子になります。乳製品アレルギーの人でも安心して食べられますし、ヴィーガン食を実践している人にもおすすめです。
飽和脂肪酸は体内に蓄積されると脂肪に代わりやすい性質があります。