ドライアイスを作る前に知っておくべき注意点
素手で触らない
自分でドライアイスを作るとき、うっかり素手でさわってしまいがちです。家なので油断してしまうことや、自分で作ったドライアイスに触れたくなるのは仕方ないでしょう。しかしドライアイスはマイナス79度という、冷蔵庫の冷凍室よりもはるかに低い温度ということを忘れてはいけません。素手で触ったり皮膚についたりすると低温やけどを起こします。
皮膚についてしまった場合の対処法
ドライアイスに触るつもりはなくても、うっかり皮膚についてしまった場合は痛みを感じます。やけどのように皮膚が赤くなったりヒリヒリしたりしますが、冷やすのはNGです。40℃~42℃のお湯で温めましょう。水ぶくれになってしまった場合や痛みが続く場合は清潔なガーゼで患部を保護し、病院に行き医師に診てもらうことをおすすめします。
食べない
ドライアイスは氷ではないので、食べてはいけません。ドライアイスを口に入れると、粘膜に張り付きくっついてしまいます。マイナス79度のドライアイスが口の中や食道に張り付けば痛みを感じますし、凍傷を起こす可能性があります。スノー状にしてかき氷のように食べるという行為をする人もいますが、少しでも塊があるとくっついてしまいます。
密閉しない
アイスクリームやケーキを買ったときに箱の中にドライアイスを入れてくれますが、箱なら空気の逃げ場があるので問題ありません。ビニールや紙袋に入れて長持ちさせる場合も、完全に密閉はできませんし、袋の入り口を開けておけば問題ありません。自分で作ったドライアイスを密閉できる容器に入れるのは危険です。固形にしても少しずつ気化するので、体積が一気に上がり破裂する可能性があります。
タッパーやペットボトルなどの密閉できる容器には入れないでください!
部屋を換気する
ドライアイスは氷よりもゆっくり溶けますが、溶けると気化します。気化した二酸化炭素は無色透明で目に見えません。水の中にドライアイスを入れてブクブクと泡や煙を出して楽しむのはいいのですが、このときも二酸化炭素が気化しています。二酸化炭素が充満すると酸欠や中毒を起こす恐れがあり、頭痛や吐き気だけでなく最悪死んでしまう可能性もあります。
自分の家や室内でドライアイスを作るときは、窓を開け換気しましょう!
豆知識
ドライアイスを湿度のある場所に置くと、白い煙が出ます。この煙の正体は、湿度が冷やされ水蒸気になり凍ったものです。水の中に入れると泡を立て煙が出るのも、湿度が関係しています。湿度があれば煙になりますが、湿度がない場所だと二酸化炭素が出ていても気づけません。放置する場合は換気をするか、屋外がおすすめです。
ドライアイスの持ち時間
アイスクリームやケーキをテイクアウトして家に持ちかえる時は、家に着くまでの時間にあわせてドライアイスの量を調整してくれます。つまり量によって持ち時間が変わるということです。1kgなら常温で2時間~3時間、クーラーボックスや発泡スチロールなどの容器に入れた場合では4時間持ちます。
ドライアイスの持ちをよくするポイント
ドライアイスを長持ちさせたい場合は、量を増やすのもひとつの方法です。しかし量が限られるような場合は、ビニール袋や紙袋などに入れるのが効果的です。ビニール袋や紙袋がない場合は、新聞紙でも代用できます。ケーキの場合は隅に入れますが、アイスクリームのように容器に入っているものは、容器の上に置くと効率よく冷やせます。
ドライアイスの作り方はかんたんでも処分方法は?
ドライアイスの成分は二酸化炭素なので、作った後に放置しておけば溶けてなくなります。水に入れて煙を立たせて楽しめますが、子どもが触っていたずらしないようにと流しに捨てるのはおすすめできません。成分が二酸化炭素でも、マイナス79度のドライアイスを流しに捨てると、流しが破損する可能性があります。
処分方法
ドライアイスを処分したい場合は、冷蔵庫に入れておけばそのうち溶けてなくなります。量が多い場合は水に入れてもいいですし、ベランダや庭に放置しておいてもいいでしょう。ただし水に入れたまま放置すると、煙が立ち火事と勘違いされるので注意してください。放置する際は、子どもやペットが触ったり食べたりしないよう注意し、手の届かない場所を選びましょう。
まとめ
ドライアイスの成分は二酸化炭素です。材料はかんたんに入手できますし、作り方も注意点さえ覚えておけばかんたんです。ただしリスクも伴うので、安易に作るのはおすすめできません。自分で作る場合は、1人ではなく誰かと一緒に作りましょう。子どもの実験で作る場合は、必ず親御さんが付き添ってください。
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口の中や体の中で凍傷が起きると危険です。自分でドライアイスを作っても食べないでください!