作り方②精製水を混合する
次の手順は、①でできたしょうのうエタノール溶液に精製水を混ぜることです。まず、別の容器(ストームグラス用のボトルを代用してもよい)に精製水を計り取ります。
これを、①のしょうのうエタノール溶液に少し加えると、水に溶けにくいしょうのうが析出して、ぱっと白く濁ります。最初のうちはかき混ぜると溶けて透明に戻ります。しかし精製水を全量加える頃には、細かいしょうのうが浮遊して白濁した溶液になります。
作り方③湯せんして溶かす
では次に、②で作製した溶液中に浮遊しているしょうのうを、完全に溶かす手順に進みましょう。②の容器を湯せんしながらよく混ぜると、温度上昇とともに溶解度が上がって、溶液中のしょうのうは完全に溶けて透明になります。お湯は高めの温度のほうが早く溶けますが、お風呂の温度程度でも時間をかければ溶けるので、触れる程度が安心です。
火を使わず密栓しない
注意点は、直接火にかけないことと、換気をすること、完全にふたをしないことです。エタノールは気化しやすく引火性もあります。気化したエタノールは空気より重いので、台や床の上にたまりやすいです。必ず換気をし、お湯を用意して湯せんにします。また、完全にふたをすると、内部の液体や気体が膨張して破裂する可能性があり危険です。作製した溶液を湯せんする際には、ふたを外すかゆるめます。
作り方④ボトルに移す
透明になったしょうのうエタノール水溶液を、自作ストームグラス用のふた付きボトルに移します。この手順の終了時点でボトル内の溶液が透明なら、ふたをして静置してOKです。
溶液にしょうのうが析出してきて濁りや結晶が見える場合は、もう1度しょうのうを完全に溶かす作業が必要です。手順は、ボトルを湯せんしながら転倒混和します。転倒混和とは、立てたり逆さまにしたりして混和することです。混和するときにはふたを閉め、湯せんで温めるときにはふたを緩めてください。この手順は、結晶を1度全部溶かしてストームグラスをリセットしたいときにも行います。
作り方⑤静置する
ボトル内の溶液が透明になったら、湯せんから外してふたを閉めます。飾りたい場所(後述)に静置して待ちましょう。自作ストームグラスは溶液の状態や温度、ボトルの容量や室温などによって、変化が見られるまでに何時間もかかることがあります。冷え切っても変化が見られないときは、材料や計り取った量や手順が正しかったか思い返してみましょう。
作り方⑥結晶の量を調整する
溶液が冷えてくると溶解度が下がり、溶けきれなくなった分のしょうのうが結晶となって析出してきます。結晶の量が好みでない場合に調整できるのも手作りの醍醐味です。結晶が多すぎると思ったら無水エタノールを、少ないと感じたら精製水を1~数滴加えます。湯せんにかけて結晶を溶かしてリセットし、冷えたら結晶の量を確認する、という手順を繰り返して徐々に調整しましょう。
これで完成ね!どんなところに置いて、どう楽しめばいいのかしら?
出典:筆者撮影