石窯の作り方④石窯を組み立てる
材料が揃ったら、いよいよ組み立てていきましょう。作成期間は、天候や窯の形状などにも左右されますが、簡単なものでは1ヶ月、本格的なものになると3ヶ月程度はかかります。耐火コンクリートを乾かすなど、工程によっては時間がかかるものもあるので、目標日がある場合は、余裕を持って予定を組みましょう。
1.土台の作り方
まずは、石窯の土台をつくります。石窯は火を使い、大変熱くなりますので、側に燃えるものがない場所を選びましょう。また、煙による近所トラブルや熱効率も考え、近所迷惑にならず風が当たりづらい場所がいいです。石窯は小さくても200kg、大きいものになると500kgもなるので、それに耐えられるコンクリートブロックなどで土台を組みます。
2.壁部分の作り方
土台を組んだら、土台の天板となるコンクリートの板を載せて固定します。水平器を使って平らにつくりましょう。その上に耐火煉瓦を置いていきます。一層式の場合、ここが焼き床なので、料理が引っかからないように耐火コンクリートで平らにならすようにします。その後耐火煉瓦をコの字に積み上げていきます。二層式では、焼き床を置くための出っ張りも作ります。
3.窯口の作り方
耐火煉瓦や耐火コンクリートを使って、半円形や楕円形に作りましょう。四角より半円や楕円形の方が余分な空きスペースがない分、熱効率がいいです。扉をつける場合には、扉の周りに耐火コンクリートを塗り、耐火煉瓦を貼り付けて固定します。屋根に型を使う場合には、取り出せなくなるため、先に屋根をつくって、型を外してから取り付けます。
4.屋根部分をつくる
いよいよ最大の難関の屋根づくりです。箱型石窯は大きな耐火コンクリートの板を天板として載せて出来上がります。アーチ型の場合は、耐火煉瓦を型どおりに並べてくさびを打ち込んでいきます。そして、耐火煉瓦をコンクリートで固定し、くさびや型を抜きます。ドーム型の場合は型の外側から耐火煉瓦や耐火コンクリートで固め、型を抜くとできあがりです。
5.火を入れる
最後に、出来た石窯に火を入れましょう。弱火でじっくりとレンガやコンクリートに含まれる水分を蒸発させます。いきなり強火でガンガン焚いてしまうと、石窯が簡単に割れてしまうので注意しましょう。100〜200℃で半日程度水蒸気を抜くと、強度が増し、しっかりとした石窯になります。湿気ってしまったときや長く使わなかったときも火を入れると安心です。
手作りの石窯でおいしい料理を
今回は、石窯をDIYで自作する方法を見ていきました。石窯は手作りピザだけではなく、自家製パンや燻製、ローストビーフやビーフシチューなどさまざまな料理を簡単に作れます。庭でみんなでワイワイするにはもってこいです。自家製の石窯を使った手作りパンや自家製ピザでお客様をおもてなしするなど、自慢の石窯でガーデンパーティーをさらに楽しいものにしていきましょう。