きれいな太巻きを作りたい!
太巻きとは、複数の具材を入れて巻いた太い巻き寿司のことです。彩りがきれいで美味しく、お弁当やパーティーでも見栄えがして人気があります。好みで具材を工夫でき、炭水化物、たんぱく質、野菜がいっぺんに摂れるのもうれしいポイントです。
太巻きはコツをつかめばかんたん
太巻きを作ってみたいけれど、「まきす」を使うのが難しそうだと思う方もいるかもしれません。太巻きはコツをつかめばかんたんで、具材が1種類の細巻きよりも作りやすいと言う人もいます。本記事ではまきすの上手な使い方や、太巻きの作り方のコツをご紹介しましょう。
太巻きって美味しいし、作ってみたいわ。でも、初心者でもかんたんに作れるのかしら。
太巻きの具材の入れ方や巻き方にはちょっとしたコツがあるの。初心者でもかんたんにできるように説明していくわね。
太巻きの道具と手入れ
太巻きを作るときの道具としては、いろいろなものが必要ですが、中でも特別な道具は「まきす(巻き簾)」でしょう。まきすはすだれの一種で、日本発祥の調理器具です。竹を木綿糸で編んで作られています。100均でも入手可能です。
まきすの手入れ
使用後は洗浄後、よく乾燥させることが大切です。湿ったまま風通しの悪い場所に置くと、カビが生えたり細菌が繁殖したりするので注意しましょう。まきすの上にラップを敷いて汚れを防止する方や、ラップをまきす代わりにして作る方もいます。
太巻きの材料と下ごしらえ
ごはんは熱いうちに合わせ酢と混ぜて冷ましておき、海苔も用意します。太巻きの具材に決まりはありません。定番の具材は飽きがこなくて美味しいです。ボリウムのある焼き肉とレタスの太巻きや、ヘルシーなサラダ巻きも人気があります。
具材は赤黄緑をそろえる
断面を華やかに魅せる具材を選びのポイントは、赤(茶も含む)、黄、緑の3色を意識して入れることです。食べるまでに時間があく場合や、遠足のお弁当など温度管理ができない場合は、食中毒予防のため生ものは避けます。
汁気や水気はとっておく
具材は巻きやすいように切り揃えますが、切り方に決まりはありません。例えば、画像のきゅうりは千切りにしてありますが、海苔の長さに棒状に切っても結構です。具材の中には、かんぴょうや干ししいたけのように煮汁を含んでいるものや、きゅうりのように水気の出やすいものがあります。キッチンタオルなどでしっかりと水気をとっておくのがコツです。
いよいよ太巻きの巻き方よ。酢飯や具材の入れ方もていねいに解説するわね。
巻き方のコツをつかんで、きれいな太巻きをかんたんに作れるようになりたいわ。わくわくする~!
太巻きの作り方
材料が揃ったら、いよいよ太巻き作りです。巻き方だけでなく、海苔の置き方や酢飯の置き方、具材の入れ方など、工程ごとに小さなコツがあります。かんたんにきれいな太巻きを作れるポイントをご紹介しましょう。
作り方①海苔の置き方
まず、きれいなまな板の上にまきすを広げ、その上に海苔を置きます。海苔の表裏と向きをご存知でしょうか。光沢があるほうが表、ざらざらしたほうが裏です。きれいな面が外に出るように、ざらざらした裏面を上にして置きます。また、まきすの上の海苔に、5本程度の薄い横線があるのがおわかりでしょうか。この筋目を横向きに置くのが、正しい海苔の向きです。
海苔のつなぎ方
作りたい太巻きの太さによっては、海苔1枚では巻ききれません。その場合は半分に切った海苔をつないで、1枚半の長さで使います。画像のように酢飯をつぶして糊(のり)代わりにするのがコツです。海苔巻きがパンクしてしまいがちな方は、海苔を少し長くするだけで簡単に失敗を回避できます。長過ぎるのは噛み切りにくくなるので禁物です。
作り方②酢飯の入れ方
次に、まきすに乗せた海苔の上に酢飯を広げます。手をよく洗い、酢飯が手につかないように、手酢をつけながら作業しましょう。手酢は酢と水を等量ずつ混ぜて作り、酢の殺菌作用で手を清潔に保ちます。食中毒が心配で直接手で触れたくないという方は、しゃもじで広げたり、使い捨て手袋を使ったりしても結構です。
酢飯の入れ方
酢飯を広げる際のコツは次の通りです。
- 向こう側(上側)を1.5~2cm程度あけておく。
- 酢飯は、ところどころ海苔が透けて見える程度の厚さで、均一に広げる。
- 巻いたときに端がゆるくなりやすいので、左右の端までしっかり酢飯を乗せる。
具材の入れ方にもコツがあるのよ。入れ方を注意するだけで、巻くのがかんたんになるわ。
作り方②具材の入れ方
準備ができたら具材を置いていきます。具材の入れ方のポイントは次の通りです。
- 具材は酢飯の真ん中よりも少し向こう側に置く。
- 太巻きの芯を形作るイメージで、かまぼこ型にまとめて置く。
- 左右の端もできるだけ、真ん中辺りと太さが均等になるように置く。
- 似た色が隣り合わないように置く(断面が華やかに見える)。
- バラバラになりやすい具材(細かい具材)は向こう側に、まとまりのある具材は手前側に置く(巻きやすくなる)。
作り方③太巻きの巻き方
緊張した~!でも、具材を真ん中より向こう側に置いたから、お布団を被せるような感じで、思ったよりもかんたんにできたわ!
このひと手間が、端の部分も美しく仕上がるかどうかの違いを生むのね。
作り方④太巻きの切り方
太巻きを切るときは、濡れ布巾を傍らに用意するのが大切です。包丁の刃の両面を、濡れ布巾で拭いて湿らせてから切ると、酢飯が刃にくっつくのを防げます。1回切ったら濡れ布巾で拭き、常にきれいな包丁で切るのがコツです。毎回拭かないと、酢飯の粘りが海苔の切り口につき、出来上がりが汚くなってしまいます。
切る幅は通常8等分です。まず半分に切り、半分の半分に切り、そのまた半分に切ります。切った後で型崩れが気になることもあるかもしれません。その場合は切った太巻きを揃え、まきすを被せてしめ直します。お弁当箱に入れる場合は、太巻き2個分の厚さをお弁当箱の深さに揃えるなど、厚さを調節しましょう。
作り方⑤盛り付けの仕方
巻き寿司は断面がきれいなので、断面を見せながら盛り付けます。だからといって全部横向きでは変化がないので、横向きと縦向きを組み合わせてバランスよく盛り付けましょう。端だった部分は目立たない位置(向き)に置きます。がりなどを添えてもよいですね。
そういえば、節分に食べる恵方巻と太巻きって似てるわよね?何か違いがあるの?
それでは今度は、太巻きと恵方巻の違いについて見ていきましょう。
出典:銀座渡利YouTubeチャンネル(https://www.youtube.com/watch?v=0kosHf8cwsI&t=87s)