カレイを5枚おろしのやり方を覚えよう!
ヒラメやカレイなど平たい魚を捌く場合、5枚おろしがオーソドックスな方法です。5枚おろしと聞くと難しそうですが、捌く方法を覚えれば誰でも簡単にできます。実際に捌いている映像を使って簡単解説していくので、5枚おろしのやり方を覚えてカレイをおいしくいただきましょう。
カレイとは
カレイはヒラメとそっくりな平たい魚ですが、味や食感などはまったく違います。そんなカレイの基本情報やヒラメとの違いや見分け方、またカレイの種類などについて紹介するのでみていきましょう。
カレイの基本情報
分類 | カレイ目カレイ科 |
学名 | Pleuronectinae |
英名 | Flounder |
和名 | 鰈 |
別名 | 王余魚、嘉列乙、嘉鰈、魚葉など |
生息域 | 浅い海底の砂や泥の中や水深1000mの深海など |
生息地 | 北極海、太平洋、インド洋、大西洋 |
栄養 | コラーゲン、タンパク質、タウリン、リン、鉄、カリウムなど |
捕獲量 | 年間約47,300トン |
体長 | 約40cm~50cm |
カレイの種類
カレイには多くの種類があり、食べられるカレイだけでも30種類以上いるといわれています。それぞれ味も異なるため、自分の好みのカレイをみつけてみましょう。
アサバガレイ | スーパーなどで販売されている。淡泊でさっぱりとした味。 |
カラスガレイ | スーパーなどで販売されている。別名ギンガレイといい脂が多い。 |
マガレイ | スーパーなどで販売されている。淡泊でクセがなく食べやすい。 |
ヤナギムシガレイ | 高級で干しガレイなどで販売されている。上品な味。 |
ババガレイ | 別名ナメタガレイ。煮付けに最適 |
マコガレイ | 高級なカレイ。さっぱりとした味。 |
マツカワガレイ | 高級カレイ。脂もほどよく、上品な味。 |
ホシガレイ | 高級カレイ。上質な旨みでどんなレシピにもあう。 |
クロガレイ | 少し安い。クセがなく臭みもない食べやすい味。 |
イシガレイ | 高級なカレイ。刺身がおすすめ。 |
アカガレイ | 高級なカレイ。さっぱりとした旨みとほどよい脂がおいしい。刺身がおすすめ。 |
タイヘイヨウオヒョウ | 巨大なカレイ。全長約2.6m~4mほどある。回転寿司などで食べられる場合もある。 |
メイタガレイ | 高級なカレイ。小さめだが淡泊ですっきりとした味。 |
高級なカレイだと1尾で1,500円~4,000円するものもあるからびっくりです。5枚おろしを練習するならスーパーで買えるカレイがいいかもですね。
カレイとヒラメの違い
「左ヒラメに右カレイ」といわれているように、カレイとヒラメには見分け方や違いがあります。一番簡単な見分け方が、目を上に向けたときに顔が左を向くのがヒラメで、右を向くのがカレイという方法です。他にも口の形で見分ける方法もあります。
カレイは小さい生き物を食べるから、口が小さく歯があまり発達していないという特徴があるんですよ。
それに対してヒラメは口が大きくて、歯が鋭いという違いがあるから口だけで見分けられちゃうんです。
カレイの5枚おろしのやり方
では実際にカレイを捌く方法をみていきましょう。画像のカレイはマツカワガレイというカレイを使用しており、うろこがまるで松の木の皮のようというところから名付けられたと言われています。よく研いだ包丁を用意して気をつけながら捌くようにしてください。
5枚おろしのやり方①うろこをとる
まずはカレイを捌く前にうろこを取り除いていきましょう。カレイのうろこは大きさが小さくやわらかいため、すき引きという方法でうろこを取り除いていきます。包丁をカレイの体に対して真横にあてて、ゆっくりとすくようにうろこを取りましょう。
裏側のうろこもとる
うろこを全て取り除いたら、次に逆側のうろこも取り除いていきます。逆側のうろこは白いため、ぱっと見てうろこがどこなのかわかりづらいですが全体がうろこなので、皮をはぐようにすき引きしながらうろこを取り除きましょう。
5枚おろしのやり方②頭と尻尾を切り取る
うろこを全てすき引きで取り除いたら、次に頭と尻尾を切り取りましょう。頭側の切り方は、ヒレの手前から包丁を入れ切り落とします。尻尾側の切り方は付け根のあたりから包丁を入れて切り落としましょう。このあとで内臓を取り除くため、尻尾を先に切り落とすとスムーズです。
カレイをしめたあとが尻尾のあたりにあるから、そこを目安に切り落としてもいいですよ。
切るときは骨があって固いので、気をつけて切ってくださいね。
5枚おろしのやり方③内臓を取り除く
頭を切り落とすときにヒレから包丁を入れますが、カレイやヒラメはヒレの真下に内臓があります。そのため頭を切り落とすときに切れ込みを入れたらひっぱり出すように内臓を一緒に取り出しましょう。
胆のうは苦いので気をつける
このとき気をつけるのが胆のうです。胆のうは苦い汁が入っているため、破らないように気をつけながら取り出しましょう。また、頭と一緒に内臓を取り出したら、お腹の奥にカレイの白子や卵が入っている場合があります。その場合は手を入れて取り除いてください。
5枚おろしのやり方④きれいに洗う
背骨に沿って血合いがあるため、包丁の刃先で血合いもきれいに取り除きましょう。内臓が全部きれいに取り除けたら水で中をよく洗います。洗い終わったらふきんで水気をしっかりと拭き取りましょう。
5枚おろしのやり方⑤中心に包丁を入れる
洗い終わったらいよいよカレイを5枚おろしに捌くので、カレイを縦に置きましょう。背骨に沿って包丁を入れ、真っ直ぐに切っていきます。
5枚おろしのやり方⑥エンガワのラインに包丁を入れる
次にヒレの付け根のエンガワのラインに沿って包丁を入れていきましょう。入れない場合もありますが、ここでしっかりと包丁を入れることでその後の作業がやりやすくなります。一度で包丁が入らなかったら2度ほど包丁を入れヒレと身を切り離しましょう。
エンガワのラインに沿って切るときの切り方は難しいのでゆっくりと作業して手を切らないように気をつけましょう。
5枚おろしのやり方⑦尻尾の方から包丁を入れる
頭から包丁を入れて捌く場合もありますが、尻尾から切ると捌きやすいため初めての方は尻尾の付け根の方から包丁を入れて捌くようにしましょう。骨のうえを這わせるように包丁を入れて骨と身を捌くとキレイに身を切り離せます。
身を切るときは切り方に気をつけ、ゆっくりと丁寧にやりましょう。
5枚おろしのやり方⑧逆側の身も捌いていく
片側が捌けたら逆側も同じようにして骨を這うように身を切り取っていきましょう。これが2枚目となります。あわてずにゆっくりと切り離しましょう。
黒皮と白皮でカレイの部位をみわけよう
カレイの部位には呼び方があり、黒い皮の側を黒皮と呼び逆側の白い皮の方を白皮と呼びます。また内臓が入っている側を腹と呼び、内臓のない側を背と呼ぶため、覚えておくと捌くときやりやすいでしょう。
てっきり白い皮の方がお腹で黒い皮の方が背中かと思っていました。
白皮と黒皮をちゃんと使い分けられたらかっこいいですよね。覚えておきましょう。
5枚おろしのやり方⑨白皮の側もおろす
黒皮の側が捌けたら、白皮の背と腹も同じように捌いていきましょう。背骨に沿って切り込みを入れたら、エンガワのラインに沿ってヒレに切り込みを入れます。左右のヒレに切り込みを入れ終えたら尻尾側から骨を這うように身を切り取っていきましょう。
5枚おろしのやり方⑩全部おろしたら完成
黒皮、白皮の背と腹両方を捌き終わったら5枚おろしの完成です。身が4枚と骨の部分の1枚であわせて5枚おろしになり、身は刺身や煮付け、骨は骨せんべいなどにして食べられます。エンガワと身を切り離してそれぞれの部位をお刺身で味わうのもおすすめです。
いろいろな種類のカレイがいるから、食べ比べてもいいかもね。