紅茶染めの方法
ここからは紅茶染めのやり方を紹介します。染め方をマスターすれば、いつでも思い立ったときに好きな布を染めることができます。やり方はとても簡単なので、ぜひ一度チャレンジしてみてくださいね。また、ここでは初心者向けの簡単なやり方を記載しています。本格的な染め方とは異なるのでご了承ください。
①紅茶を抽出する
鍋にお湯を沸かし、沸騰したら紅茶のティーバッグを投入し十分に抽出します。沸騰させたまま煮出すことで、紅茶液の色が濃くなります。少し濃いめかな?と思うくらいが染物にはよいようです。水道水の兼ね合いで色が出にくい場合は、ティーバッグを増やすなど様子をみてみましょう。
②ミョウバンを加える
ティーバッグはそのままでも取り出しても構いません。ある程度水の色が濃くなったら、色止め用のミョウバンを入れてよく溶かします。ミョウバンを入れたときに若干水の色が変化する場合がありますが、気にする必要はありません。ミョウバンは結晶ですのでしっかりと溶かすことがポイントです。溶け残りがあると、色止めの効果が薄まります。
ミョウバン以外の代用品
ミョウバンが購入できなかったという場合は、塩でも色止めの代用になります。ミョウバンと同様1リットルの水に対し、塩小さじ2の割合で溶かします。ただし。この方法は色止めの効果が低いので、使っているうちに退色してしまいます。
酢やレモンは使わないほうが無難
ほかの染物のやり方を見ると、塩の代わりに食酢を色止めに使うという方法を紹介しているものもありました。紅茶は酸に反応するため、染色の仕上がりが大きく左右されてしまいます。紅茶染めには酢を使わないほうがよいでしょう。
③染める素材を入れ煮る
ミョウバンがしっかり溶けたら、染物用の布を鍋に入れてそのまま煮ます。菜箸やトングで布がしっかり浸るように時折布の向きや重なりを変えてください。10分くらい煮ても構いませんし、5分くらいで火を止めても構いません。漬け置き時間を長くするやり方だと、布に紅茶液が染まりやすくなります。
色の変化を楽しもう
ハンカチなど複数枚を染める場合、時間差で引き上げて発色の具合を楽しんでみることをおすすめします。ストールなどは、部分的に染め上げる時間を変えてグラデーションを作ってみる方法もよいでしょう。漬け置きの時間に正解はありませんので、いろいろためしてみてはいかがでしょうか。
④水洗いして陰干しする
漬け置き後、一度鍋から取り出して軽く絞ったのちに水洗いします。3回ほど水を変えて洗ったのちに色の染まり具合を確認します。少し色が薄いようであれば、③の工程に戻って漬け置きをしてみましょう。納得できる色合いに染まったら、もう一度水洗いをします。何度か水を交換し洗ったのちに陰干しをします。
⑤完成
乾くと色合いが若干薄くなります。色合いに満足できればここで完成です。もう少し濃く染めたいという場合は、乾いた時点でまた③の染上げの工程に戻ります。この染め方であれば、初心者でも無理なくチャレンジできるのではないでしょうか。プロセスは時間がかかりますが、とても楽しく作業ができます。
ピンクやブルーに染める方法
紅茶染めの染め方で「ピンクやブルーに染めた」という話も聞かれます。ハイビスカスティーを使えばピンク色に、ブルーマロウやバタフライピーを使えば、ブルーに染まります。ミョウバンと反応して、わずかながらくすみ系の色合いに変化しますが、このようなニュアンス色も染物ならではの味わいといえるでしょう。
レモンで色止めをしてみるのも一案
花を使う場合は、あえて色止めのミョウバンや塩の代わりにレモンを使うことも一案です。ハイビスカスは鮮やかな緋色に、ブルーマロウなど青い色は紫色に変化します。この染色液で染め上げてみると、一風変わった仕上がりになることでしょう。
紅茶染めの応用編
紅茶染めのやり方に慣れてきたら、初心者卒業。次は玉ねぎの皮やコーヒー、赤ブドウの皮などで染め方をしてみてはいかがでしょうか。方法は簡単、紅茶染めの方法と同じです。ただし、材料となる玉ねぎの皮やブドウの皮は1キロ単位で必要になるので注意しましょう。ブドウの皮は赤ワインと一緒に染めてみることもよいですね。