赤ワインとコーラのカクテル「カリモーチョ」
開栓したまま飲み残してしまった場合や、一度飲んだけれどおいしいと感じられなかった赤ワインの使い道に悩むことはありませんか?肉の煮込み料理に使う、コンポートのシロップの材料に使うといった使い道はありますが、料理に対するニーズがないという人もいることでしょう。こんなときは、おうちにある冷えたコーラと割る「カリモーチョ」で飲むことをおすすめします。
カリモーチョが生まれた国
赤ワインのコーラ割りともいえるカリモーチョは、スペインで広く飲まれている飲み物と言われています。ただし、いろいろな説が唱えられているようで、本来はメキシコで自然発生した飲み物なのだとか。もともとメキシコはスペインの植民地下にあった土地で、ワインを飲む文化がありました。そして、アメリカからメキシコへコーラが輸入されるようになり、カリモーチョが生まれたようです。
カリモーチョという名前のいわれは?
バスク地方では「kalimotxo」、スペインでは「Calimocho」と表記されるカリモーチョ。こちらもいろいろないわれがあるようですが、バスク地方において「カリメロ(Kalimero)」と「モーチョ(Motxo)」という二つの人名もしくは商品名が合わさった名前というのが有力です。こうして、ワインカクテルの名前のいわれを探してみるのも面白いですね。
カリモーチョについた不名誉な名前は?
「貧乏人のサングリア」や「貧乏人のキューバリブレ」という別名があるようです。不名誉な名前ですが、キューバリブレ自体はスペインからの独立を図ったキューバ独立戦争の際に生まれました。キューバを支援した米国軍人がラム酒をコーラで割り飲んだところ、おいしかったため、瞬く間に流行したのだとか。敗戦国スペインのカリモーチョより人気が出てしまったという背景があります。
これも、古くなったワインの救済で作られた飲み物じゃな
それを思うと、「貧乏人」とはかなり皮肉ですね。
赤ワインのコーラ割りはカクテルではない?
赤ワインをコーラで割った「カリモーチョ」という飲み物は、厳密にいうとカリモーチョスタイルといったほうが適切かもしれません。カクテルとして公式なレシピはありません。日本でいう「ホッピー割り」に近い大衆的な飲み物と位置付けるとよいでしょう。スペインでもそのときの気分で赤ワインの割合が変わっていくようです。気軽に作るのがまさしく「カリモーチョ」ですね。
赤ワインが決め手のカリモーチョの作り方
先ほど「公式なレシピはない」と記しましたが、基本の作り方は存在しています。ここから自分がおいしいと思える味を見つけ出していくことも、カリモーチョの楽しさになるでしょう。ここでは基本の作り方を紹介します。
材料
- 赤ワイン 80mL
- コーラ 80mL
- 好みでレモンスライスやライム、シナモンスティックなど
赤ワインとコーラは1:1と覚えておきましょう
レシピ
- グラスに赤ワインを注ぐ
- 冷やしたコーラを静かに注ぐ
- 軽くステアして、完成。好みでレモンスライスなどを浮かべる
とっても簡単ですね!グラスは大きめのものがよさそうです。
選ぶべき赤ワインは
赤ワインは、そのままで飲むにはおいしくなかったワインや飲み残しレベルのもので構いません。新しく購入する場合は、甘口やバニラ系の香りがする赤ワインを選びましょう。タンニンの渋みがあるものだとコーラのキレが際立ちます。ワインの産地やボディタイプ、格付けなどにこだわる必要はありません。ただし、人工的な合成甘味料が含まれた赤ワインは避けましょう。
選ぶべきコーラは
スペインやメキシコでも「コカ・コーラ」が広く飲まれています。現地のコーラのにこだわる必要もなく、いつも家にあるコーラを使って構いません。ただし、合成甘味料をつかったカロリーゼロタイプのコーラは、ワインの風味を損ねますので避けましょう。ペプシコーラは炭酸が弱め、甘さ控えめの位置づけと言われています。ガツンとした飲みごたえを求めるならコカ・コーラがおすすめです。
カリモーチョにぴったりのおつまみ
カリモーチョ自体が甘い飲み物なので、酸味や塩味プラス油分があるメニューがおすすめです。フライドポテトやチキンといったジャンク系フードや、シーフードマリネなどと合わせてみてはいかがでしょうか。意外と、肉類や居酒屋メニューの定番とされる梅水晶(サメの軟骨の梅肉和え)も合いますよ。
次はカリモーチョと並んで人気のカクテルを紹介します
サングリアは赤ワインにフルーツやスパイスを漬けた飲み物よ