切り絵の作り方③下絵を写す
デザインが決まったら、下絵を画用紙に写します。下絵を写した側が裏面になるので、デザインが反転すると困る場合は、トレーシングペーパーにデザインを転写しましょう。これを裏返しにして、チャコペーパーをのせた画用紙に重ねてください。動かないようにクリップなどで固定して、線に沿ってなぞります。
切り絵の作り方④切り方
下絵を写したら、いよいよカッターナイフで線に沿って切る作業です。切り方の基本は、細かい部分を先に切り、おおまかな部分や輪郭は後で切ることです。線のとおりに正確に切ることも必要ですが、場合によっては線にこだわり過ぎないほうがよいこともあります。切る勢いや流れを大切にすることで、作品に躍動感が出ます。以下に切り方の細かいポイントをまとめました。
切り方のポイント
- 切りやすいように、こまめに紙を回しながら切る
- 角の部分は画像の矢印のように、角の先端を始点にして切る
- 細い部分を切り抜く場合は、爪の先などでしっかり押さえて切る
- 曲線を切る際は、カッターの刃を立て気味にして切る
- 切り取る部分は無理に引っ張らず、カッターナイフで切る
切る必要のない場所を切ってしまった場合は、デザインを修正するか、パーツをとっておいて、仕上げるときに一緒に貼りましょう。
切り絵の作り方⑤貼り方
切り抜いた切り絵は台紙に貼りつけます。額装してガラスなどでカバーされる場合は、仮どめ程度でも十分でしょう。しかしカードなど、切り絵部分がむき出しになる場合は、全体をのりづけします。作品の大きさや好みで使うのりはさまざまです。小さめの作品なら水のりでも貼れます。デンプンのりを水で溶いてはけで塗ったり、スプレーのりを使用したりしてもよいでしょう。
手早く確実に貼る
どんなのりであっても、紙は濡れると伸びるのでスピーディーな作業が必要です。半分ずつ貼る、ほかのかたに手伝ってもらうなど工夫しましょう。端になる部分(画像のピンクで囲んだような場所)はめくれやすいので、しっかりと貼ってください。貼ったら上から紙を被せて素早くこすり、接着しながらはみだしたのりを除きます。
次は、色のつけ方を簡単にご説明しますね。
切り絵の作り方⑥色のつけ方
切り絵に色をつけたい場合は、裏から和紙や色紙を貼ります。画像は、先程の桜の切り絵に色をつけて仕上げたものです。白黒の切り絵もインパクトがありますが、色を加えると華やかな印象を与えますよ。台紙として、白以外紙やぼかしの入った紙を使うのもおすすめです。
下絵のコピーを色紙に重ねて切るかたもいますが、切った線が下絵とずれている場合もあるので、切り絵から型を取るほうが安心です。薄手の和紙なら、画像のように切り絵の裏から当てて、黒い線の中央に印をつけてはさみで切ります。透けない紙の場合はトレーシングペーパーに写し取って、重ねて切りましょう。貼るときは、細い線の上に貼りつけるので、口の細いタイプののりを使うとよいかもしれません。
後ろからライトを当てて間接照明風にしたり、窓に飾ってステンドグラス風にしたりしても素敵ね。
切り絵で生活にゆとりや彩りを
切り絵は、紙1枚から絵を切り出す技法です。作品の大きさやデザイン次第で難易度が変えられるので、初心者から上級者まで楽しめます。必要な材料や道具は安価で身近なものばかりなので、気軽に取り組めるのも利点です。作品は部屋のインテリアやプレゼントとしても活用できます。ぜひ切り絵に挑戦してみてはいかがでしょうか。紙と向きあう時間は日常のストレスを忘れさせてくれるかもしれません。
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次は切り方を説明します。刃で怪我をしないように注意して、慌てず少しずつ切り進めましょう。