ホタルイカとは
ホタルイカは日本の海域に分布する小さなイカです。体調は10cmに満たない小さなもので、生きているときには青白い光を放つため「ホタルイカ」と呼ばれています。富山県がホタルイカ漁の中心となっています。
ホタルイカの旬は?
ホタルイカの旬は、2月~4月です。2月頃に交接の時期を迎え、4月~5月に産卵を迎えるとホタルイカはその一生を終えます。普段は深海に住み、夜に交接や捕食のために海面近くまで上がってくるとされています。大人のホタルイカが食べられるのは、春のこの時期だけです。
特に、富山県で漁が盛んなのは、富山湾の地形によっておこる湧昇流という海流がホタルイカを集めるからです。収益につながるまでの漁獲量となるのは富山湾のみと考えられています。
ホタルイカの基本情報
学名 | Watacenia sintillans |
分類 | ツツイカ目ホタルイカモドキ科 |
分布 | 日本海を中心に日本の海域に広く分布 |
ホタルイカの食べ方を覚えよう
ホタルイカは富山県周辺では生で新鮮なものが手に入りやすく人気があります。一般的には水揚げ後現地で釜ゆでされてから、出荷されます。釜ゆでされたものは、そのまま食べられますが、ひと手間加えて下ごしらえをしてみましょう。ここでは、銀座渡利の板前さんの画像を参考にホタルイカの食べ方を紹介します。
ホタルイカの下ごしらえ
ホタルイカは一口サイズなので、イカの姿そのままを味わえます。ただし、口あたりが悪いので下ごしらえは必須です。
目と口をとる
ホタルイカの目(水晶体)とカラス口は固いので、取り除きます。骨抜きと呼ばれるピンセットのような器具を使って丁寧にもぎ取ります。ホタルイカの口は足の中央にあるのでわかりやすいですよ。
中の骨を抜く
イカの胴体には背骨のような骨が1本入っています。やわらかいので咀嚼して食べられないということはありませんが、口当たりを気にする場合には、骨抜きを使って引き抜きましょう。耳がついている側の胴体と足の間に骨がありますので、骨抜きでつかんで引き抜きましょう。途中で切れないように、ゆっくりと作業します。
おすすめの骨抜き
ステンレス製 骨抜き
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ピンセットのような形の骨抜きは、魚の中骨などを引き抜くために便利です。先が若干鋭利になりつかみやすさが向上しているため、ホタルイカの水晶体などをつかみ、取り出すのにも重宝します。
ホタルイカの酢味噌和えの調理方法
ホタルイカの下ごしらえが完了したら、好みの味付けをしていただきましょう。今回は釜ゆでのホタルイカであることを前提に、人気の調理方法を紹介します。銀座渡利の板前さんが作る酢味噌和えは、盛り付けの方法などもあわせて調理の仕方をまとめました。
材料【作りやすい量】
- ホタルイカ 10杯
- ホワイトアスパラ 2本
- ソラマメ 2さや分(10粒程度)
- 酢味噌(適量)
作り方
1.ソラマメはさやからだし、鬼皮をむく(身を割らないように注意する)
2.ホワイトアスパラは袴をむき、中心から半分に切っておく
3.鍋に湯を沸かし、塩をひとつまみ入れて沸騰したら、ソラマメとアスパラを湯通しする
4.氷水でゆでた野菜を締め、キッチンタオルで水けをしっかりふき取る
5.下ごしらえ済みのホタルイカの胴体と同じ大きさにホワイトアスパラを切る
6.器に、ホタルイカ、ソラマメ、ホワイトアスパラをバランスよく盛る
7.一度、酢味噌を少量回しかけてからさらに具材を盛り付ける
8.程よく盛りつけたのちに、酢味噌を少量回しかけ、ゆずの皮などを散らして完成
酢味噌のレシピ
- 白みそ 大さじ2
- 砂糖 大さじ1
- 米酢 大さじ1
- 好みで 和からし 少々
ホタルイカのおいしい食べ方
スタンダードな酢味噌和えもおいしいですが、春野菜とホタルイカを合わせて旬を味わう調理にもチャレンジしませんか。釜ゆでホタルイカなら、炒めるなどの調理にも便利です。好みの味付けでアレンジもしやすいメニューをピックアップしました。
食べ方①ホタルイカと菜の花のアンチョビ炒め
春には菜の花や新じゃがいもも出回ります。小ぶりのじゃがいもを使って炒める方法もよいですね。ホタルイカはあらかじめ加熱されているので、最後の仕上げで味付けを絡ませる程度で構いません。アンチョビの香ばしい香りが食欲を誘う一品です。
材料【作りやすい分量】
- 新じゃがいも(小さなもの) 3個
- 菜の花 1/3把
- ホタルイカ 10杯
- サラダ油・塩コショウ 適宜
- アンチョビペースト 3g程度
- ニンニク 1/2かけ
ペースト以外のアンチョビなら、1枚程度を細かくちぎって使います。
作り方
- 洗ったジャガイモは皮付きのまま半分に切り、600wのレンジで4分加熱
- 菜の花は軽く湯がき、水にさらし絞ってから、食べやすい大きさに切る
- ホタルイカは下ごしらえをする
- フライパンにサラダ油、ニンニクのみじん切りを熱してからアンチョビを入れる
- ①と②を炒め、味が回ったら塩コショウで味を調え、仕上げにホタルイカを炒めて完成
食べ方②ホタルイカの天ぷら
ホタルイカも味が凝縮されているので、噛むほどに味がしっかりと広がります。ゆで上げのホタルイカだから天ぷらも簡単です。高温の油でさっと揚げるだけだから、思い立った時に作れるのがうれしいところです。生のホタルイカと違って油はねのリスクはありません。
材料【作りやすい分量】
- 天ぷら粉 適宜
- ホタルイカ 10杯
- 揚げ油 適宜
作り方
- 天ぷら粉を既定の分量より少し緩めにとく
- ホタルイカは下ごしらえを行い、軽く水けを拭いておく
- 天ぷら油を180度程度のに熱し、天ぷら衣をくぐしたホタルイカを揚げる
- 揚げすぎると、爆発する可能性があるので、衣が固まった程度で引き揚げること
山椒塩やカレー塩で味付けすると、また違った味わいが楽しめます
旬の時期のホタルイカを味わいつくそう
春の時期だけおいしい旬を楽しめるホタルイカ。生食は難しいとしても、釜ゆでのものなら全国各地で楽しめます。人気の酢味噌和えのほか、調理方法のアレンジで旬の食卓を楽しんでみましょう。下ごしらえを丁寧にすることで、料理の味が引き立ちます。
参考動画
今回の記事は、銀座渡利様のYoutube動画を参考に作成をいたしました。
出典:写真AC