中華鍋を「育てる」とは?
中華鍋をより使い勝手がよくなるように、日頃から手をかけることを育てるといいます。中華鍋を育てると、中華鍋の魅力である「材料に火が通りやすい」「料理時間の短縮」などの効果が実感できます。長年手をかけて、使い込んだ中華鍋で作る料理は、ほかの道具で作るよりも美味しく感じられるかもしれません。
中華鍋を育てるメリット
メリット①火が通りやすくなる
中華鍋の大きなメリットともいっていいのが「材料に火が通りやすい」ということです。中華鍋の底が半球状になっているので鍋全体に火が通りやすく、手入れをすることでさらに効果があがります。焼きムラがでにくいため、料理を美味しく仕上げられるでしょう。
メリット②長持ちする
手入れ・メンテナンスを十分に行い間を置かず使い続けることで、中華鍋の寿命を延ばせます。手入れによっては、10年は使用できるといわれています。自分の手に馴染んだ中華鍋を長く使えるので、料理も快適に行えるでしょう。
メリット③焦げ付きにくくなる
使用前・使用後の手入れを十分に行うことで、焦げ付きが格段に少なくなります。中華鍋を使っていくと多少は焦げ付いてしまいますが、使用後のメンテナンスで簡単に落とせるので問題はありません。また焦げ付きだけでなく、サビ付きも防げます。
中華鍋の育て方【下準備】
中華鍋を育てる際に、特に重要となるのが下準備です。購入してすぐには使用できません。今後、中華鍋を快適に使用するために、下準備の工程をしっかり行いましょう。
下準備①中性洗剤で洗う
中華鍋を購入したら、ホコリや汚れを落とすために中性洗剤を使いスポンジなどで落とします。この際に気をつけたいのが洗い方です。ゴシゴシと強く洗って中華鍋に傷をつけないよう注意しましょう。洗い終わった後は、しっかりと水気を拭き取って完了です。
下準備②空焼きをする
中性洗剤で洗い、水気を拭き取った後は空焼きをします。空焼きで中華鍋の表面に塗ってあるサビ止めをしっかりと焼き切るのが目的です。いい加減に空焼きをしてしまうと中途半端にサビ止めが残ってしまい、料理をした際に混ざってしまいます。空焼きをするときに煙が出るので、十分に換気しましょう。
下準備③野菜くずを炒める
空焼きが終わったら、次は野菜くずを炒めます。熱した中華鍋に油をひき野菜くずを投入して炒め、鍋全体に油分を馴染ませます。中華鍋の底だけでなく、全体を使って野菜くずを炒めましょう。また中華鍋を振る練習にもなり、実際の使用感をつかめます。
中華鍋の持ち手が熱くなるので、タオルや布巾を使ってね!火傷には注意しましょう。
下準備④お湯で洗う
野菜くずを炒め終わったら、洗剤を使わずお湯で中華鍋を洗います。中華鍋についた余分な油を落とすことが目的です。洗剤を使ってしまうとせっかく馴染んだ油まで落としてしまうため、洗剤を使って洗うのは最初だけにしましょう。
下準備⑤油を塗る
最後に中華鍋全体に油を塗ります。油でコーティングすることによって、中華鍋のサビ付きや材料の焦げ付きを防げます。油を塗る際は直接ではなく、キッチンペーパーなどに染み込ませたものを使うと全体に塗りやすいですよ。
中華鍋の育て方【普段使い】
中華鍋を使用する前にすべき手入を常に行うことで、中華鍋全体に火が通りやすくなり材料が焦げ付きにくくなります。使用前の手入れを怠ると材料が焦げ付きやすくなるだけでなく、使用後の手入れや洗う際に余計な労力が必要となるのでしっかりと行いましょう。
普段使い①空焼き
使用2回目以降の中華鍋にはサラダ油などの食品用の油が塗ってあるため、その油を鍋全体に馴染ませるように火を通します。初回のサビ止め用の油とは異なり、完全に焼き切る必要はありません。空焼きの際には煙が出るため、十分に換気してください。
普段使い②油ならし
初回のように野菜くずを炒める必要はなく、空焼きした中華鍋に油を入れて熱するだけです。中華鍋全体に油が馴染むように揺らしましょう。これで油ならしの完了です。注意したいのが油ならしに使用する油の量です。少なすぎると中華鍋全体に油分が行き渡らず焦げ付きやすくなります。
中華鍋の育て方【使用後の手入れ】
中華鍋を使用した後の手入れ・メンテナンスは、次回使用するときの快適さ・火の通りやすさに影響します。中華鍋使用後すぐに洗わないで放置してしまうと汚れが落ちにくくなり、洗うのが非常に大変になります。
手入れ①お湯で洗う
使い終わった中華鍋はなるべく早く、熱いうちにお湯で洗ってください。少々手間ですが、熱いうちに行わないと中華鍋についた汚れが落ちにくくなります。この際の注意は「洗剤を使わない」ことでっす。お湯のみで洗ってください。
手入れ②焦げ付きや汚れを落とす
何回も中華鍋を使っていると、自然に焦げ付きや油が積み重なってしまいます。積み重なった焦げ付きや油は頑固な汚れで、普通に洗うと骨が折れるでしょう。頑固な汚れを取るには塩を使います。中華鍋に塩を入れ、塩が鍋全体に行き渡るように揺らしながら熱してください。すると汚れが塩に吸着します。汚れた塩はキッチンペーパーなどで取り除きましょう。
塩が茶色になってきたら、それが汚れです!
手入れ③油を塗る
中華鍋の使用後のメンテナンスにおいて重要なのが「中華鍋に油を塗る」ことです。油を中華鍋に塗ることで材料の焦げ付きを防ぐだけでなく、サビ付きも防いでくれます。使用後は、欠かさず油を塗りましょう。この点を怠らないことで、中華鍋がより自分にとって使いやすいものになるでしょう。
中華鍋を上手に育てる手入れのコツ
コツ①メンテナンスを欠かさない
自分の使い方に馴染んだ中華鍋を長く快適に使用するためには、使用前と使用後のメンテナンスが欠かせません。毎回のメンテナンスは面倒に感じることもあるかもしれません。しかしていねいに欠かさずメンテナンスすると、自分の使い方にぴったりの中華鍋に育ちます。
コツ②間を空けない
中華鍋の使用頻度が減ってしまい、間を開けてしまうとサビ付きや焦げ付きがひどくなってしまいます。中華鍋の使用前・使用後の手入れ・メンテナンスも大事ですが、毎日使うことが何よりの手入れとなります。使い込むことで手に馴染んだ中華鍋に育ちます。
中華鍋を育てる際の注意点
注意点①洗剤を使うのは最初だけ
中華鍋を洗うとき、購入して最初は中性洗剤を用いて洗いました。しかし2回目以降は洗剤を使わずお湯だけで洗います。最初は中華鍋に塗られているサビ止めを落とすのが目的でしたが、2回目以降は汚れだけを落とすので洗剤は使いません。
注意点②たわしで洗うのはほどほどに
使用後にしっかりと手入れをしていても、小さな焦げ付きは積み重なっていきます。汚れを手っ取り早く落とすために、たわしを使ってゴシゴシと強く洗わないのが基本です。たわしを使用するのであれば、こすらず軽く撫でるように使用したほうがよいでしょう。
中華鍋を自分の好みに育てよう!
中華鍋は正しいメンテナンスを行うと長く使える調理器具です。毎日使うことでさらに自分の手になじみ、愛着もわくでしょう。育てていると、使い方もていねいになってきて、より長持ちさせられます。中華鍋を購入したら、ぜひ自分の好みにあった鍋に育ててくださいね。
中華鍋と同様に、鉄のフライパンも育てるといいます。