多彩な効能を持つハブ酒とはどんなもの?
酒屋・お土産売り場をはじめ、さまざまなお店や通販で販売されている「ハブ酒」は、沖縄の代表的な毒蛇・ハブを泡盛などのアルコールで瓶詰めして漬けこんだ地酒の1つです。瓶詰めされた1匹のハブがとぐろを巻いているという、インパクト抜群の見た目から「本当に飲んで大丈夫なのか?」と思う人も少なくありません。
一般的なハブ酒は、製造時にハブの毒が無毒化されるといわれているため、正規販売されているハブ酒に関しては安心して楽しめます。現在では、初心者にも飲みやすいようにブレンドされているハブ酒が多く販売されていることもあり、お酒を飲み慣れていない男性や女性からも根強い人気を誇っています。
ハブ酒の特徴や味
浸け置きした期間により風味が変わる
一般的に、下処理を終えたハブをアルコールに1~数年間漬け置くことで完成するハブ酒ですが、漬け置きした期間によって、少しずつ風味が変わってくるのが最大の特徴です。期間が短いと、ハブやアルコールが持つ独特のクセ・カドがはっきりします。
それに対して漬け置き期間が長いハブ酒は、ハブやアルコールが持つクセが取れてマイルドな口当たりに変化するため「ハブ酒に初めて挑戦する」という人は、熟成期間が長いものを選ぶとよいでしょう。
ハーブやはちみつなどの多彩なフレーバーが存在する
「ハブ酒は飲みにくい」というイメージを持たれやすいハブ酒ですが、現在ではカモミールなどといったハーブのエキスやはちみつ・黒糖を用いたものも多く、こちらは独特のクセが少なく、優しい甘さを持っているのが特徴です。ハブ酒初心者はもちろん「お酒は風味・香りのどちらも楽しみたい」という方にも最適といえます。
マムシ酒とは使うアルコールが違う
ハブ酒と見た目が似ているものに「マムシ酒」があります。ハブとマムシは同じクサリヘビの仲間ですが、マムシの方がハブより身体が小さいものをいいます。また、マムシ酒は主に焼酎を使って作られているのが特徴です。風味自体もよく似ており、ベースとなるアルコールによって後味が少しずつ変化する程度といえるでしょう。
ハブ酒の度数
ハブ酒の度数は35~50度とさまざま
ハブ酒は、製造時に泡盛やブランデーなどといった高い度数のアルコールを用いて作られることから、度数も35~50度と全体的に高い傾向にあるのが特徴です。ブランド・メーカーによって度数は少しずつ違っていますが、一般的にアルコール度数50前後のお酒を使う方が、ハブが持つエキスを効果的に引き出せるとされています。
アルコールが低く飲みやすいハブ酒も存在する
生け捕りにしたハブをそのまま用いるタイプのハブ酒だけでなく、別で抽出したハブエキスにアルコールやハーブをブレンドしたタイプのものも販売されています。こちらは25度前後と比較的アルコール度数が低いのが特徴です。ハブ酒初心者はもちろん「アルコールが強すぎるお酒は苦手」という人におすすめできます。
ハブ酒が持つ効果・効能
効果効能①血の巡りをサポートする
ハブ酒に用いられるハブには、血の巡りをサポートするとされるアルギニンや、5大栄養素の1つとしても知られているカルシウム・鉄分などのミネラルが多く含まれていることから、寒い日の栄養補給にもおすすめできます。
地元沖縄ではハブ肉に含まれた豊富な栄養を摂取するためにハブを食べるという人も多く、寒がりな人はもちろん、秋~冬シーズンにもぴったりなお酒といえるでしょう。ハブ酒に入っているハブは食べるだけでなく、瓶に入ったままの状態で、上からアルコールを継ぎ足すことでハブ酒の自作もできます。
効果効能②栄養を補う
ハブ酒は他にも、栄養ドリンクなどに含まれる成分としておなじみのアミノ酸・タウリンなどといった、日々の健康や体力維持のサポートをしてくれるといわれている成分もたっぷり含まれています。
そのため、マムシ酒と同様に仕事・家事などで疲れやすい身体をサポートしてくれるといわれています。必須アミノ酸が12種類も含まれているという点から、沖縄では大切なスタミナ源としてハブを食べることもあります。ふだんから疲れ・だるさを感じやすい人におすすめです。
ハブ酒をナイトキャップ・健康酒として楽しむときは1杯弱を目安にしよう。ロック・お湯割りにするのがおすすめです!