フライパンを長持ちさせるポイント①強火・空焚きを避ける
強火や空焚きはコーティングの剥がれにつながる
強火でフライパンを熱するとコーティング層の結合力が弱くなり、地の金属から剥がれやすくなります。表面加工がされたフライパンは、弱火〜中火で使用するようにしましょう。また、テフロン加工をはじめとするフッ素コーティングのフライパンには、390℃以上の高温時、毒性のあるガスが発生するリスクがあります。安全面においても強火での使用は避けましょう。
鉄製フライパンは強火使用もOK
鉄製のフライパンは強火での使用も可能です。これは表面加工の施されたフライパンにはないメリット。高熱で一気に調理する料理に向いているので、1つ持っておくと便利でしょう。また、空焚きで水気を飛ばし、表面を加熱して使用することも鉄製のフライパンなら可能です。しっかりあたたまったフライパン表面へは多めの油をのせると馴染みがよくなります。
フライパンを長持ちさせるポイント②コーティングに傷をつけない
フライパンのコーティングは傷や衝撃に弱い
フライパンのコーティング層は、金属製のヘラの使用で容易に傷がついてしまいます。ダイヤモンドコートなどの強固なコーティングであっても、傷や衝撃には弱いので注意が必要です。木製やシリコン製の調理器具を使いましょう。ただし、その扱い方が雑であれば傷がついてしまうこともあります。フライパン表面は撫でるように、優しく器具を扱いましょう。
フライパン同士を重ねて置くのはNG
摩擦によって傷ができるため、フライパン同士を重ねることも避けましょう。それほどコーティングというのはデリケートなものです。「収納場所がないので重ねるしかない…」という方は、フライパン同士を重ねて置く前に、布や梱包用のシートを1枚挟むだけでも、十分傷防止に役立ちます。
フライパンを長持ちさせるポイント③使用後すぐに冷水につけない
急激な温度変化はコーティングを弱くする
強火・空焚きと同じく、急激な温度変化もコーティングの剥離に繋がるため避けましょう。使用後すぐに冷水につけると、温まった地の金属が一気に冷えて歪み、コーティングとのあいだに隙間を作ります。その隙間からコーティング層の損傷が進んでしまうのです。フライパンを洗うときは、手で触っても支障がない程度まで冷ましてから水に浸けましょう。
焦げ付き防止に乾いたふきんを利用しよう
フライパンが冷めるのを待つ時間がもったいないという場合は、火の元から離して鍋敷きやふきんの上に置くと、急激ではないものの、熱が取れるスピードが早くなります。この時のふきんは乾いたものを使用しましょう。濡れたふきんを使うと、フライパン表面が急冷却され、逆効果となってしまいます。
フライパンを長持ちさせるポイント④食べ物を入れっぱなしにしない
フライパン表面のサビ・コーティングはがれの防止のため
日々の料理で目に見えない細かな傷がついているフライパン表面。そこに料理を長時間くっつけた状態で置くと、その隙間から入り込んだ水分によってコーティングがはがれ、地の金属に浸透してサビが出てしまうことも。調理がすんだら速やかにお皿へ移動させ、フライパンが冷めたらすぐに洗うようにしましょう。
調理後の入れっぱなしは食材にも悪影響
長時間フライパンの上で放置することで、フライパン表面からはがれたコーティングが変化し調理後の食材に染み込む可能性も。浸透する成分は1度なら微々たるものですが、習慣になってしまうと健康害が及ぶリスクが高まります。衛生面においても、調理後は速やかに清潔な容器に移してしまうのがベストです。
フライパンを長持ちさせるポイント⑤タワシや研磨剤を使わない
やわらかいスポンジを使用する
汚れ落としには、必ずやわらかいスポンジを使用しましょう。「なんだか最近焦げ付くようになったけど、少しくらいなら良いのでは…」とタワシで擦ると、焦げ付きに拍車をかけ寿命を縮めてしまいます。フライパンの表面加工とは、それほどデリケートなもの。丁寧に扱いたいですね。
研磨剤入りの洗剤に注意!中性洗剤がベスト
フライパンを洗うなら、中性洗剤がベストです。クレンザーや研磨剤入りの洗剤は避けるようにしましょう。こちらもタワシに比べて目立ちにくいものの、細かい粒子がフライパン表面に傷をつけてしまいます。落ちにくい汚れはフライパンが冷めてから水につけ、ふやかしてから取り除きましょう。
まとめ
フライパンの寿命は、コーティングの有無・層の厚みなど、フライパンの特徴によって変わります。また、日々の使い方や洗い方、使用後の管理によっても、フライパンをより長く使うことができるようになります。ご紹介した長持ちのポイントは、面倒なようですが、慣れてしまえば工夫としては小さなものばかりです。ぜひ、実践してみてくださいね。
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出典:写真AC