家庭で甘栗は作れる?
甘栗といえば小ぶりな見た目に味が凝縮された甘くて美味しい秋の代表的な味覚です。最近ではスーパーやコンビニでもむいてあるものを見かけます。家庭で甘栗を作るのは難しいのでは?と思っている人もいるのでは。こちらの記事では、家庭でかんたん甘栗の作り方、天津甘栗のような甘露煮の方法をご紹介します。
天津甘栗とは
甘栗も種類が豊富で、その中でも人気が高いのは「天津甘栗」です。渋皮がはがれやすい中国栗を400~500度の大釜で小石と砂糖を混ぜて炒って作ったのが天津甘栗です。ところが中国栗は国内では入手が困難です。中国栗と比べて甘さが控えめな日本栗では天津甘栗のような甘栗を作るのは難しいと言われています。
甘露煮とは
甘露煮(かんろに)は、醤油やみりん、砂糖、水あめでやわらかくなるまで甘く煮つめた調理方法です(グラッセに似ています)。栗やさつまいも以外にもイワシなどの小魚にも使われています。栗の甘露煮は渋皮を剥いたものを使いますが、ほかにも渋皮を残したまま調理する渋皮煮があります。甘露煮よりも甘さが控えめです。
家庭でかんたん甘栗の作り方
むき方から茹で方味付けまで作り方をご紹介
甘栗は美味しいけど家庭でむいたり茹でたりするのは手間がかかって面倒です。特に栗の皮はかたくてむくのも一苦労ですが、コツさえつかめば誰でもかんたんに栗をむけます。やわらかくするために火加減や茹で時間は重要です。味付けも甘さを調整することで自分好みの甘栗が作れます。
手順①下ごしらえ
水(お湯)に一晩つけておく
栗には鬼皮と渋皮のかたい二重の層になっています。まず下ごしらえで、栗を水またはお湯に一晩つけておきます。そうすることで、2枚の皮がやわらかくなってむきやすくなります。時間がない人向けに沸騰した鍋に30分~50分茹でる方法もあります。
手順②むき方
鬼皮のむき方
- ざらざらした底の部分、ちょうど色が変わる境目に切り込みをいれます。
- 切り込みをいれた底から、とがった頭に向かって皮をむきます。
渋皮のむき方
渋皮は上から下からどこからでもむけます。皮が固くむきにくい場合は、沸騰したお湯に塩を少量いれて15分ほど茹でて冷ますとやわらかくなってむきやすくなります。
そのほかかんたん皮むき方法
圧力鍋を使った方法です。栗のとがった部分に少し切れこみをいれたあとに、栗がかぶるくらいの水量で30秒ほど加圧するだけです。これで指でもかんたんにむけます(冷めきる前にむくのがポイントです)。
栗専用の皮むき器を使った方法です。ギザギザの刃で栗を固定できるのでかんたんにむけるうえに、ケガの心配もいりません。ピーラータイプや渋皮だけ残すハサミなど、種類が豊富です。
手順③茹で方
茹で方はクチナシの実と一緒に弱火でじっくり
茹でる前に、塩水に30分~1時間ほどつけてアクぬきをします。鍋の水は栗全体がかぶる程度です。沸騰したら15分~20分、目安は竹串を刺してスッと入るくらいです。鍋にクチナシの実を一緒に入れますと栗がきれいに色つきます。茹であがったら色がつくまで冷まします。
手順④味付け
味付けは栗と砂糖2:1
色がしみこんだら別の鍋にうつします。「茹で方」と同じく栗全体がかぶる水量に砂糖を入れます。比率は2:1。栗が200gなら砂糖100gといった具合がちょうどいい甘さになります。より甘いのが好みの人は砂糖を多めに、ほかにもはちみつやみりんをちょい足しするとコクのある甘さが出ます。
もう一度じっくり煮たらできあがり
鍋に栗と砂糖を入れたら、アルミホイルやクッキングシートで落しフタをします。弱火で20分ほど煮込んで冷ましたらできあがりです。鍋に入れたまま一晩寝かせておくと、味がよくしみこむのでおすすめです。