アローカナとはどんな生き物?
アローカナとは、ニワトリの一種です。南米チリ原産のニワトリで、頬のあたりから生えている大きな耳羽を持ち、ニワトリ特有の尾がないのが特徴です。日本でよく見かけられるニワトリの品種(白色レグホン種)とは異なり全体的に丸く、ふっくらとした体形をしています。
アローカナの由来
ラテンアメリカインディアンである、チリのアラウカノ族が飼育していたコロンカ種とクエトロ種を交配し、選抜されて生まれたのがアローカナといわれています。アローカナ(Araucana)のネーミングは、アラウカナ族に由来します。
アローカナの性格
アローカナは温和な性格をしているといわれています。どちらかといえば臆病とも評されることもあるようです。生涯に産む卵が少ないことと、ずんぐりとした体形、耳羽の華やかさなどが相まって採卵用というよりペットといった位置づけで飼育する人も見られます。
アローカナの産卵能力
アローカナは交配種ですが、品種改良がおこなわれない品種です。ブロイラーで飼育されるニワトリは卵をたくさん産めるよう改良が重ねられていますが、アローカナは産卵能力が低く、一羽のアローカナがたくさんの卵を産むことはありません。そのため貴重だといわれています。
個体差もありますが、年間150~200個程度は卵を産んでくれるようです。
アローカナの卵の特徴
アローカナの卵は、一般的な「鶏卵」と同じ大きさと形をしています。しかし、ニワトリの卵の中で唯一青い殻の色を持っています。珍しい青い色合いの卵を産むことから、原産の南米では「幸せを呼ぶニワトリ」ともいわれているそうですよ。また、復活祭の時期にはイースターエッグと表現されることもあります。
産卵数も少ないのでまさに「幸せの卵」ですね。
卵の特徴①卵の味
アローカナの卵の味は、黄身が濃厚でコクがあるといわれています。しっかりした味の卵などと表現することもあるようです。飼育環境がよい場所で育ったアローカナが産む卵は、鮮やかな黄色の黄身が見られます。さらに、濃厚な卵の味を感じられるのではないでしょうか。
卵の特徴②栄養
アローカナの卵の栄養価に関して、正式な情報は出されていません。しかしアローカナの卵は、鶏卵と比較して、レシチンが約2倍、ビタミンEが約11倍、ビタミンBが10倍以上という結果が出ているようです。毎日1個ずつ食べることで、疲労回復やアンチエイジングにも効果があるとみられます。
卵の特徴③効果と効能
鶏卵は良質な動物性タンパク質が摂取できるので「滋養食」ともいわれています。アローカナの卵もしかりで、疲労回復効果などが得られます。食品なので効能は記せませんが、1日1個食すことで、1日に必要なビタミン摂取量の1割は確保できるといわれています。
卵は食物繊維とビタミンC以外の栄養素すべてを含む栄養食です。
卵の特徴④殻の青色
卵の殻の色は、ニワトリの品種によって決まります。茶色の卵を産むニワトリは、プロトポルフィリンという蛍光色素を持っているため、卵にもそれが反映されます。白や青い卵にはプロトポルフィリンは含まれていません。アローカナの場合、胆汁と同じ色素である「オオシアン」の影響で青くなります。
アローカナの卵の入手方法
「栄養たっぷりのアローカナの卵を食べてみたい」「美しい青い殻も見てみたい」という人も多いかもしれません。しかし、一般的なスーパーで見かけられることは少ないでしょう。店頭販売は少なくても、ほかにも入手方法はあります。自分の都合のよい方法を選んで入手しましょう。
産直市場などで購入
アローカナは大量に産卵しないため、安定した流通が保てません。養鶏農家などが大量にアローカナを飼育している場合、地域の産直市場に数量限定で販売していることがあります。値段は1個300円~500円程度です。1個から購入できるところもあれば、3個1パック程度で販売されていることもあるようです。
通販などで購入
通信販売などでは、6個~30個程度までまとめ売りされています。産直市場などでアローカナの卵が販売されているケースは珍しいため、確実に入手する方法なら通販が便利です。しかし、1日当たりの販売数が限定されている、予約商品というように届くまで時間がかかることもあります。
自分で飼育する
飼育環境を整える必要がありますし、飼料代もかかるため現実的ではありませんが、アローカナのひなを取り寄せて飼育し卵を採卵するという方法もあります。ひなは1羽3000円程度の値段で購入可能です。しかし販売している農家が限られていることと、メスのひなが運よく手に入るとは限りません。
ペットを飼うつもりで、アローカナをお迎えしてもいいかもしれない!
アローカナの卵のおいしい調理方法
アローカナの卵は栄養豊富です。栄養素を効果を余すことなく、おいしく調理して食べましょう。
おいしい調理方法①卵かけご飯
アローカナの卵の黄身だけを炊き立てのご飯の上にのせた、卵かけご飯はいかがでしょうか。濃厚な黄身のとろみをじかに感じられます。白身も一緒に食べたいという場合は、メレンゲにしたものをごはんにのせてください。空気を含んだメレンゲはまた違った食感を生み出してくれます。
材料
- 卵(黄身のみ、もしくは全卵):1戸
- 温かいご飯:1膳分
- だし醤油:少々
作り方
- アローカナの卵から、黄身と白身を取り分ける
- ご飯の上に黄身と醤油を乗せ混ぜて食べる
おいしい調理方法②プレーンオムレツ
アローカナの卵を溶いて、バターを溶かしたフライパンの上で焼くだけのシンプルな調理方法ですが、卵の濃い味をダイレクトに楽しめるオムレツはおすすめです。生の食感が苦手な人でも楽しめます。朝ごはんやお弁当などにいかがでしょうか。
材料
- 卵:2個
- 塩コショウ:適宜
- バター:10g
- 好みでケチャップなど
作り方
- ボウルにアローカナの卵を割り入れ、塩コショウで味をつけてほぐす
- フライパンを熱し、バターを溶かす
- ほぐした卵をフライパンに入れ、固まる前に楕円形にまとめるように形づくって完成
おいしい調理方法③黄身の味噌漬け
卵の黄身を、味噌で作った漬け地で漬け込んだ味噌漬けは、透明できれいな黄身の様子が楽しめます。とろけるような食感の黄身は、ご飯のお供にも最適ですし、お酒のアテとしてもおすすめです。作り方も簡単のため、アローカナの濃厚な卵で試してみてはいかがでしょうか。
材料
- 卵の黄身:3個
- 味噌★:200g(赤味噌推奨)
- みりん★:大さじ2
- きび砂糖★:小さじ1
- 蓋つきの保存容器、キッチンペーパー
作り方
- 材料の★印を全て混ぜ合わせておく
- 保存容器に、手順1の半量をまんべんなく敷き詰め、キッチンペーパーを敷く
- その上に崩れないよう黄身を並べる
- 黄身の上にキッチンペーパーをかぶせ、手順1の残りの半量を静かにかぶせる
- 4日~1週間程度冷蔵庫で保管する
幸せのアローカナの卵を見つけてみよう!
アローカナの卵は、購入しやすい値段で身近なものでした。栄養価が高いため、おいしいレシピを試してみるとアローカナの卵のよさがわかるでしょう。地域によっては入手が難しい場合も考えられますが、値段が安い通販などを利用して家族で味わってみてくださいね。
アローカナはストレスに弱いので、飼育して卵を採る場合は平飼いがおすすめです。