トリ貝とは
トリ貝は日本の内湾、朝鮮などアジアにはば広く分布しています。また、お寿司の文化があるアジアでは古くから楽しまれている寿司だねです。この項目では、トリ貝の基本情報などについてご紹介します。
基本情報
科名 | ザルガイ科 |
属名 | トリガイ属 |
原産地 | アジア |
色 | 薄茶色 |
分類 | 二枚貝 |
名前の由来
トリ貝の名前の由来には2つの説があります。「貝殻から伸びる黒い足が、鳥のくちばしに見えるから」という説と、「食べたときの食感が鶏肉のようだから」という説です。どちらの説も正しいとされますが、現在では最初の説が有力視されています。
トリ貝の内臓の取り出し方
トリ貝の内臓の取り出し方には少しコツがいりますが、簡単な材料だけで取り出すことができます。取り出し方を覚えて、トリ貝をおいしく食べられるようにしましょう。この項目では、トリ貝の内臓の取り出し方などについてご紹介します。
さばき方➀用意するもの
- トリ貝
- ボウル
- 氷水
- 酢
酢をいれる理由
トリ貝は非常に色落ちのしやすい貝です。さばいている間に色落ちすると鮮度が悪く見えてしまうので、酢などを使い色落ちを防ぎます。酢を使うほかにもラップやガラス板など摩擦の少ないものの上でさばくことで色落ちを防ぐことができ、色を保ったまま調理が可能です。
さばき方➁貝柱などの処理
トリ貝には4つの貝柱があるので、それをまず最初にはずします。左右上下の4つの向きにそれぞれ貝柱がついているので、包丁の先で切り取ってください。貝柱を取り終わると貝紐のついたトリ貝が残るので、その貝紐を丁寧に切れば最初の処理は終わりです。
殻に注意する
トリ貝の殻は貝の中でもとても薄く、脆いものです。指で押すと簡単に砕けてしまい、貝柱などの処理をしているときに割れてしまうこともしばしばあります。強い衝撃が加わるとトリ貝にはりついたりしてしまうと調理するときに邪魔なので、割れた殻はすぐに捨てるようにしてください。
さばき方➂トリ貝を開く
内臓を取りだすとき、色落ち防止のためにトリ貝はアルミホイルの上に置きます。そのとき置いたトリ貝は足を左向きにし、Rの形になるようにするとよいです。そうしたら包丁を右側から入れ、貝を傷つけないようにそっと広げると、トリ貝を開くことができます。
さばき方➃内臓を取りだす
トリ貝を開くと、中に緑色の内臓が入っています。トリ貝の内臓に毒はふくまれていませんが、調理のときや食べるときに邪魔なので取りだします。内臓は包丁で触ると簡単にとることができ、量もあまり多くありません。またこのとき身に少し内臓が残っていても、後に取りのぞくので大丈夫です。
トリ貝をお寿司にする方法
トリ貝は主にお寿司や酢の物として食べることができ、春を告げる食物です。内臓などの処理が終わったトリ貝は、茹でたあとで料理にすることができます。この項目では、トリ貝をお寿司にする方法についてご紹介します。
手順➀火を通す
まず最初に、沸いている鍋に1つまみの塩と酢を入れます。それで鍋の準備が完了するので、網じゃくしに乗せたトリ貝をさっとなでるように鍋に通してください。このときの目安は3秒〜5秒ほどで、長く鍋には通さず、トリ貝はすぐに氷水に戻すようにしましょう。
残っている内臓を取りだす
茹でて氷水に戻したあと、トリ貝の中に残っている内臓や肝を取りだします。手や水を使って触ると簡単に取ることができますが、トリ貝が傷んでしまうため流水などでは洗わないようにしてください。水を使うときには、トリ貝を入れていた氷水を使うとよいです。
手順➁シャリを握る
シャリを握るとき、軽く右側に曲げた手の上にトリ貝を置きます。トリ貝を乗せたあと、指で握って整えたシャリをそっとトリ貝の上に乗せます。そのときシャリの形が不安定なので、トリ貝にしっかりと乗るよう、左右から握って形を整えてください。
手順➂トリ貝を叩く
シャリを乗せて形を整えたトリ貝は、最後に叩いて刺激を与えます。トリ貝には叩くと身が縮まる習性があり、それまで平らだった足が上に反り返ります。そうすることによって見栄えがよくなり、食べるときに美味しく見えるようにすることが可能です。
叩くときのコツ
叩くときには手のひらでただ叩くのではなく、2本指で素早く叩きます。手のひらで大きく叩くと重みが分散してしまい、きれいに足が反り返らなくなってしまうからです。また、このとき力が強すぎてもトリ貝がつぶれてしまうので注意してください。
まとめ
トリ貝はお寿司や酢の物など、さまざま料理で食べることができます。内臓などの下処理もコツをつかむとできることが多いので、ぜひ春にはトリ貝を食べてみてください。
参考動画
今回の記事は、銀座渡利様のYoutube動画を参考に作成をさせていただきました。