ヒラメをさばいて食べよう
おいしいヒラメをまるごと手に入れたら自宅で手早くさばけば、刺身や寿司にして味わえます。5枚おろしにすれば焼き魚やムニエルにも調理できるため、さばき方のコツを覚えましょう。
ヒラメとは
ヒラメは日本近海でも捕獲でき、多くの漁港で漁獲されている魚です。また海釣りでも釣りあげられ、大きいものでは全長1m、体重10kgのものもいます。ヒラメの基本情報や旬の時期をみていきましょう。
基本情報
分類 | カレイ目カレイ亜科ヒラメ科 |
学名 | Paralichthys olivaceus、Temminck&Snhlegel、1846 |
英名 | Bastard halibut、Olive flounder |
和名 | 鮃、平目、比目魚 |
別名 | カレ、オオグチガレ、ソゲ、オオクチ、テックイ、ハス、オオガレイ、メビキ、ホンガレイ |
分布 | 大西洋西部沿岸の砂泥地 |
生息地 | 日本各地に生息している |
体長 | 約80cm~1m |
ヒラメの旬の時期
天然もののヒラメは春~夏が産卵期で、産卵を終えると身が細り脂も減ります。そのため産卵に向けて栄養をためる秋~冬が最も脂がのりおいしい時期です。特に11月~2月が身が引き締まり、ぷりぷりとした食感を味わえます。旬の時期以外は養殖のヒラメが多くお店には出るため、天然もののヒラメの旬を味わう場合は季節に気をつけましょう。
ヒラメのさばき方
ヒラメのさばき方はコツを覚えれば簡単です。包丁の入れ方や切り方をマスターして、手早くヒラメをさばきおいしい一品にしましょう。
さばき方①ヒレをハサミで切る
ヒラメをまな板の上においたら、キッチンバサミか包丁でヒレを切りましょう。切り方はヒラメのヒレにそってジョキジョキとハサミで切るだけです。上側のヒレと下側のヒレ両方ともハサミで切り取りましょう。
さばき方②ヒラメのうろこをとる
ヒレを切り落としたら、ヒラメのうろこを取り除きましょう。切り方は包丁をヒラメに並行にあて、そぐようにうろこを落とします。鯛や鯵などの魚のようにうろこがぼろぼろ落ちませんが、べろっと皮のようにうろこがそぎ落とせるため丁寧にそぎましょう。
お腹側もとる
背中側のうろこを取り除き終わったら、お腹側のうろこも同じようにそぎおとしましょう。お腹側は真っ白なため、背中よりもうろこが取れているのかわかりづらいですが、同じようにそいでいけばうっすらとうろこがみえてきます。
さばき方③頭と尻尾を切る
ヒラメのうろこを取り除いたら、次に頭と尻尾を切り落としましょう。頭はヒレのあたりから包丁を入れて切ります。尻尾は付け根から切り落とせばよく、骨があるため両手で力を入れて切り落としましょう。
血合いもとる
頭を切り落とすと内臓が見え、血合いがあるのがわかります。包丁で少し刃をいれてから手で血合いを取り除きましょう。血合いをきれいに取り除かないと、さばいたときに血がにじんでしまうため残らないように取り除きます。血合いを取り除いたら水で軽く洗いましょう。
さばき方④内臓を取り除く
血合いを取り除いたら、内臓を取り出しましょう。内臓は手で引っ張り出せば取り除けます。優しくゆっくり引っ張って取り除きましょう。
さばき方⑤背中に切り込みを入れる
次に中骨にそって背中の中央に切り込みを入れて5枚おろしをしていきましょう。尻尾の付け根のほうから切り込みを入れるとさばきやすいです。丁寧にまっすぐ頭のほうまで切り込みを入れましょう。
さばき方⑥3枚におろす
切り込みを入れたら中骨側から刃を入れて、ヒレに向かってなでるように少しずつ身をすきとりましょう。片方が終わったら背中側のもう片方も同じように中骨側から包丁を入れます。すると背中の身が2枚とヒラメ1枚の3枚の状態になるため、ヒラメをひっくり返してお腹側の身をすきとりましょう。
さばき方⑦5枚におろす
3枚の状態になったヒラメのお腹側を上にむけて中骨にあわせて切り込みを入れましょう。背中側と同じように中央からヒレに向かってなでるように身をすきとります。
3枚おろしの場合は包丁の入れ方が違う
3枚おろしにする場合は、中骨にそって切り込みを入れません。片側のヒレから包丁を入れ、もう片側のヒレまでなでるように身をすきとります。背中側の身がおろせたら、お腹側も同じようにすきとりましょう。すると大きな身の3枚おろしが完成します。
3枚おろしの場合は包丁の入れ方が難しいので、初めてのかたは5枚おろしがおすすめです。
お刺身やお寿司の場合も5枚おろしがおすすめです。煮込み料理や焼き魚にするなら3枚おろしでおろせば食べ応えがありますよ。
さばき方⑧エンガワ部分を切り離して皮をはぐ
ヒラメのさばいた身にはエンガワがついています。エンガワとはヒレを動かす筋肉のことで、脂がのったおいしい部位です。歯ごたえがあるため、エンガワがついたままお刺身にすると食感が異なります。身と切り離しましょう。
包丁をまな板に押しつけながらやるとうまくいく
エンガワを切り離したら、身についている皮を取りましょう。包丁をまな板に押しつけるようにして滑らせ、皮を引っ張るように切り離します。皮がそのままだとお刺身にしたときに気になるので丁寧に取り除きましょう。
ハサミがなければ包丁でもいいのですが、切り方が難しいのでできればハサミで切りましょう。