魚の煮付けの作り方!ふっくらおいしく煮る方法・コツを紹介!

魚の煮付けの作り方!ふっくらおいしく煮る方法・コツを紹介!

おいしくてご飯がすすむ魚の煮付けは、作り方が難しいと思われがちですが実はそんなことはありません。この記事では、のどぐろに煮付けを例に魚の煮付けの上手な作り方とコツをご紹介します。家にある調味料でできるので、魚が手に入ったら気軽に挑戦してみてくださいね。

記事の目次

  1. 1.おいしい魚の煮つけを作ろう
  2. 2.魚の煮付けの作り方①下ごしらえ
  3. 3.魚の煮付けの作り方②火の入れ方
  4. 4.魚の煮付けの作り方③仕上げ
  5. 5.魚の煮付けの作り方④煮魚に合う薬味と付け合わせ
  6. 6.魚の煮付けの作り方⑤時短でのやり方
  7. 7.家庭でも美味しい煮魚を食べよう

おいしい魚の煮つけを作ろう

魚の煮付けは、こっくりとしてお酒ともご飯ともよく合います。しかし、魚の下処理をしたり、だしや調味料の量を調整したりするのがむずかしく、なかなか家庭で作るのはハードルが高いと思われがちな料理です。今回は、家庭でもできるおいしい魚の煮付けの上手な作り方とコツをご紹介します。

魚の煮付けって難しそう!私にもできるかしら?

コツがわかればそうでもないんじゃよ。どんな魚も手順はあまり変わらないから、一度覚えれば大丈夫じゃ。

魚の煮付けの作り方①下ごしらえ

高級魚「のどぐろ」を使った煮付けの作り方を銀座渡利さんの動画を参考にご紹介します。のどぐろは、大きい方が脂がのっておいしいといわれており、脂肪を蓄える冬、産卵期を迎える夏~秋、などそれぞれの季節に楽しめます。

材料と道具

Photo byANDRODYN

材料

  • のどぐろ
  • 砂糖
  • しょうゆ
  • みりん

道具

  • 包丁
  • まな板
  • 網じゃくしまたはフライ返し

  • 材料の量については、鍋や魚の大きさ、好みによって調整してください。
  • 砂糖は白砂糖よりも三温糖やザラメなど精製していないものの方がコクが出ます。
  • 鍋は、底が平らで魚を平らに置けるものを用意しましょう。

のどぐろの下処理

鱗を取る

のどぐろの頭を左に向けて置き、包丁を立て気味にして尻尾から頭の方向に向かって動かしてうろこを取ります。姿煮にするので、ヒレや顔のまわりのうろこも丁寧に取りましょう。片面が終わったら、裏側も同じようにうろこを取ってください。

エラを取る

エラぶたを持ち上げると、黒いエラが見えます。エラは上下の根元を切り離すとかんたんに外れるので、包丁の先を入れて切り離しましょう。片側ができたら、反対側も同じように切り離すとエラが外れます。

腹を切る

内臓を取り出すために腹に包丁を入れます。日本料理では魚は頭を左にして皿に盛る決まりがあるので、表になる左側から切れ目が見えにくいように、肛門に包丁を入れたら裏になる右側寄りに弧を描くように包丁を進めてください。

魚の頭を左に置くのはなぜ?

  • 右利きが多く、左手で魚の頭を押さえながら箸で食べやすいから
  • 古来から左側の方が右側よりも上位とされていたから(例:左大臣の方が右大臣より位が高い)

ほかにもいろいろな説があるが、日本料理のマナーには理由があるんじゃよ。

内臓を取り出す

切れ目から包丁を入れ、内臓や腹膜をかき出して腹の中をきれいにします。

水で洗う

うろこや内臓、腹膜などの残りを水で洗い流します。

皮が縮まないように切れ目を入れる

形が崩れるのを防ぐため、皮に切れ目を入れます。切れ目は、表裏両面に入れてください。

なぜ皮に切れ目を入れるの?

火を通すと、身は縮まずに魚の皮だけが縮んでしまうからじゃ。切れ目を入れれば姿煮の形がゆがんでしまうのを防げるのう。切れ目の入れ方には決まりがないから、格子状に入れる人もいるんじゃよ。

塩をふり、寝かせる

生臭みやぬめりを取るため、塩を適量ふって10~20分ほど寝かせます。

なぜ塩をふって寝かせるの?

塩をふると魚から余計な水分が抜けるが、その時に臭みやぬめりが一緒に浮き出ててくるんじゃ。

湯引きする

湯を沸かし、水分が浮き出てきた魚を2~3秒湯にくぐらせ(湯引き)ます。身を崩さないよう、魚を網じゃくしやフライ返しなどに乗せると湯引きしやすいでしょう。

氷水に入れ、汚れやぬめりを洗い流す

湯からあげた魚を氷水に入れ、浮き上がった汚れを洗い流します。

取り残したうろこ、ヒレや尻尾などのすみに残ったぬめり、腹の中に残った血合いや内臓などを氷水の中でしっかり洗い流しておくのじゃ。そうすれば仕上がりの味が全く違ってくるぞい!

できあがりが生臭くなってしまうのは、魚の汚れがしっかり落とせてなかったからなのね。

魚の煮付けの作り方②火の入れ方

魚の煮付けの作り方はいろいろありますが、この記事では煮崩れないよう短時間で仕上げる方法をご紹介します。火を通しすぎないので魚の身が固くならず、濃い目の煮汁をからめながら食べるので、魚自体の味を楽しめるレシピです。

のどぐろを煮る

鍋に水と酒を入れる

水と酒を1:1の割合で鍋に入れます。煮る時間をできるだけ少なくするため、煮る魚が半分浸かる位の量に調整してください。魚を左側に頭を向けて入れたら、火をつけましょう。

魚は煮崩れしやすいから、皿に盛る形そのままで煮るんじゃ。皿に移すときに移しやすいじゃろう?

なるほどね!ひっくりかえしたら崩れてしまうものね!

料理酒は塩分が入っていないものを使ってほしいのじゃ。味を決めるときの調整が難しいからのう。

だから味付けがうまくいかなかったのね...

砂糖を入れ、煮汁を回しかけながら煮ていく

好みの量の砂糖を加えたら、お玉を使って煮汁を全体に回しかけながら魚を煮ていきます。グラグラ煮立たないよう、火加減は弱めの中火にしましょう。

お砂糖だけ入れてしばらく煮るのはなぜ?

砂糖は分子が大きいので、味がしみこみにくいから先に入れるのじゃ。しょうゆは後でも大丈夫なのじゃよ。

尻尾やヒレがお鍋にくっついて焦げついちゃったり、お皿に移すときにうまく取れなくなっちゃうんだけど…

アルミホイルを小さくたたんで、ヒレや尻尾と鍋の間にはさんでおけば張りつきにくいぞい!

みりんを入れてさらに煮る

7~8分煮て、全体に火が入り始めたらみりんを多めにふりかけ、さらに煮汁を回しかけながら煮込みます。

みりんは照りを出す役割があるのじゃ。照りがあるとおいしそうに見えるじゃろう?でも早めに入れると身が固くなってしまうので、火がある程度入ってから入れるのじゃよ。

みりんを入れるタイミングがポイントなのね!

しょうゆを数回に分けて入れる

しょうゆを一度に入れてしまうと、しょっぱくなりすぎたときに修正するのが難しいので数回に分けて少しずつ入れます。

煮汁を煮詰めながら回しかけ、味を調整する

煮汁を回しかけながら煮詰めていき、煮汁が少なくなってきたら再度味見をして足りなければしょうゆを足します。

煮汁が煮詰まってきたらそろそろ仕上げじゃ。味を決めてできあがりじゃよ。

煮汁がとろっとしておいしそう!

魚の煮付けの作り方③仕上げ

盛りつけ

料理がおいしそうに見えれば、食欲が増します。美しい盛りつけも調味料のひとつといえるでしょう。魚の上手な盛りつけ方と、薬味や付け合わせをご紹介します。

のどぐろを皿に移す

のどぐろが崩れないよう、さいばしと網じゃくしを使って皿に移します。

付け合わせをのせる

白髪ねぎや三つ葉など、色どりや味の相性が合う付け合わせをのせます。

魚の煮付けの作り方④煮魚に合う薬味と付け合わせ

煮魚に添える薬味や付け合わせをご紹介します。味のアクセントになるものや魚とは違った歯ごたえのもの、季節を感じられる付け合わせなどを煮魚に添えることでさらに食欲が増すことでしょう。これ以外にも合うものはあるので、工夫して楽しんでみてください。

生で添える

フリー写真素材ぱくたそ

  • 白髪ねぎ
  • 青ねぎ(小口切りにしたもの)
  • ゆず(すりおろしまたはきざんだもの)
  • しょうが(すりおろしまたは千切り)
  • 大葉
  • みつば
  • 大根おろし

火を通したもの

  • 菜の花(ゆでたもの)
  • 小松菜またはほうれんそう(ゆでたもの)
  • しょうが(途中から魚と一緒に煮る)
  • ごぼう(途中から魚と一緒に煮る)
  • たけのこ(途中から魚と一緒に煮る)

色味がきれいね!

見栄えがいいと食欲が増すのう!

魚の煮付けの作り方⑤時短でのやり方

下処理をお店でしてもらう

包丁での下処理が不安だったり、うろことりなどの道具がなかったりする場合は、お店でお願いして下処理をしてもらうのがよいでしょう。鮮魚店はもちろん、スーパーでもお願いすればさばいてもらえるところが増えています。また、大きな魚は切り身で購入するのもよいでしょう。

魚をさばくのが不安...

プロの手を借りるのもひとつの方法じゃよ!

落としぶたをして煮込む

魚にアルミ箔やクッキングペーパーなどで落としぶたをして、煮込む方法もあります。煮汁を回しかけながら煮込む方法よりも手間なく早く仕上がりますが、早く仕上げられるがゆえの短所もあるので気をつけながら調理しましょう。

落としぶたをして調理する際の注意点

  • 煮詰まるのが早いので、焦げつきやすい
  • 煮汁をグツグツさせるため、身が崩れやすい

家庭でも美味しい煮魚を食べよう

むずかしく考えがちな煮魚ですが、調味料も家にふだんからあるものばかりなので気軽に作れそうですね。日本料理店のおいしい煮魚もいいけれど、おうちで作った煮魚も格別です。魚が手に入ったら、ぜひ挑戦してみてください。何度か作っているうちに、自分の味が作れるようになりますよ!

参考動画

この記事は、銀座渡利さんのYoutube動画を参考にして執筆させていただきました。煮魚については、のどぐろのほかキンキやメバルなども紹介されています。銀座渡利さんのチャンネルには、ほかにもためになる動画がたくさんありますので、ぜひご覧ください。

みるふぃーゆ
ライター

みるふぃーゆ

みんなが笑顔になる記事がモットーの三児+1ワンの母です。調理師免許あり!

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