作り方③樽の中に並べて蓋をして重石を乗せる
塩を詰めた面を上にして、塩がこぼれないように瓜を樽に詰めていきます。塩がこぼれてしまうと、塩分が不足する可能性があるので注意しましょう。きれいに並べて瓜を樽に収納したら、押し蓋をします。きゅうりの場合は、樽の中にきゅうりを寝かせてきれいに並べましょう。瓜の倍くらいの重さの重石を乗せて水が出るまで待ちます。
作り方④重石を減らして1週間漬ける
塩漬けにして1日ほどで水分が出るので、水分が出たのを確認したら重石を半分の重さにします。そのまま1週間程度瓜を漬けておきます。きゅうりも瓜と同じようにして、1週間程度漬けておきましょう。
作り方⑤瓜を取り出して水気を切って干す
水が出て1週間後、潰けておいた瓜を取り出して乾いたふきんなどで水分をきれいに拭き取ります。このとき、絶対に水で洗わないのがポイントです。きゅうりも瓜と同様の作業をして、半日ほど風通しのよい場所で陰干しします。瓜に塩がついている時は、上がってきた水で洗い落としてください。適度に乾燥させることで、甘みが増幅して酒粕もよくなじみます。
作り方⑥酒粕と砂糖をあわせて樽に袋を敷いておく
瓜を漬けた樽とは別の樽に、酒粕と砂糖を混ぜ合わせておきます。梅雨頃に出回る酒粕は柔らかいので、初めての方でも漬けやすいです。初めて奈良漬を作る際は、梅雨時期の酒粕を使用するものよいですね。瓜を漬けた樽を洗い、樽に袋を敷いて混ぜ合わせた酒粕を数cm敷いておきます。
作り方⑦酒粕→瓜→酒粕→瓜の順に漬ける
樽の中にビニール袋を敷いて、瓜同士が重ならないよう、切り口を下にして酒粕の上にのせます。種をくりぬいた部分にも酒粕が入るように、少しグッと押し付けるように敷き詰めましょう。きゅうりの場合も、重なり合わないようにきゅうりを置きます。敷き詰めた瓜の上に酒粕を敷き、その上に瓜を乗せるようにして、酒粕と瓜を交互に樽に入れます。
作り方⑧密閉して半年~10ヵ月漬ける
瓜と酒粕を交互に重ね、最後に酒粕を敷き詰めてビニール袋の口を閉めます。袋を閉めるときに、乾燥を防止するためにできるだけ空気を抜いてから口を閉じてください。ビニール袋の上に新聞紙で蓋をして、その上から樽の蓋を被せて暗い場所で保管します。夏は涼しい場所に移して、半年から10か月ほど漬けて、瓜があめ色になると完成です。食べる前の漬かった瓜は、さっと水洗いできます。
【注意点】水分は絶対に拭き取る
水洗い後や塩水から上げた後の瓜やきゅうりは、絶対に水に触れないようにしましょう。塩分が抜けて仕上がりの味が落ちるだけでなく、雑菌が繁殖する可能性があります。食中毒を招かないためにも、瓜から出た水分以外の水分には触れさせないようにして安全に奈良漬を作りましょう。