カマトロとは
マグロのカマとは、首の部分の弓形の骨をいい、カマトロはその骨についている脂がのった肉のことです。中トロのような舌触りでとても濃厚な旨みのある肉は、1尾のマグロからは2つしか取れないので希少部位と言えるでしょう。スーパーではあまり店頭に並びませんが、見つけたらぜひ購入したいおいしい部位です。
カマの場所
カマは、マグロのえらの部分の近くにあり、取り出すのが大変な場所にあります。付近には大きな骨がいくつもあり、カマをはずすのは大変な作業です。カマについているカマトロは、骨に囲まれていて、包丁をうまく使いながらえぐるように取り出さなければいけないません。カマトロの上手なさばき方と食べ方についてみていきましょう。
カマトロのさばき方
では、いよいよカマの骨からカマトロをはずしていく作業をします。よく研いだ包丁を用意しましょう。包丁は、刃先が細く動かしやすい柳葉包丁(刺身包丁)が向いていますが、よく切れるものであれば、家庭用の三徳包丁でもかまいません。
カマトロの取り方
最初に、カマトロの取り方からみていきましょう。カマの部分は、骨が多く硬いすじや皮もついているため、慎重に作業する必要がありますが、コツをつかめば難しいことはありません。手順に従って進めていけば、肉のような食感ととろける舌触りに出会えます。
取り方①皮をはずす
取り方②骨に沿って包丁を入れる
取り方③指の感覚を使って骨から身をはがす
取り方④カマトロを取り出す
作業②整える
さばき方①血合いや固い部分をはずす
さばき方②切りやすいよう形を整える
カマトロの食べ方
カマトロがきれいにさばけたら、今度は食べ方についてみていきましょう。カマトロの部分は、見た目には脂がのっているのでやわらかそうに見えますが、比較的繊維が固いので食べ方に工夫が必要な時もあります。どんな工夫をすればよりおいしく食べられるのでしょうか。
料理法①刺身
料理法②炙る
料理法③オーブンで焼く
オーブンで焼くことによって、炙る場合と同じように筋ばったところが溶けて、やわらかくなります。また、肉自体がほろほろとしたツナのような舌ざわりになり食べやすくなるので、ほぐしてサラダにのせたり、チャーハンに混ぜたりしてもおいしいです。
料理法④ネギトロ
骨に近いくらい固い筋や、カマの骨の周りの身などは、包丁ではがせるだけはがしてから、スプーンなどでこそげ取るといいでしょう。こそげとった身は、さらに包丁で細かくたたき、ネギトロにすると大変美味です。
料理法⑤丸ごとバーベキュー
カマが手に入ったけれど包丁をうまく使えない、という場合も、心配はありません。カマを丸ごとアルミホイルでしっかりと包み、バーベキューの際に一緒に焼いてしまいましょう。アルミホイルに包むことで蒸し焼きの効果が出て、よりジューシーなカマトロの味を楽しめます。
さばき方の注意
包丁の扱いに注意
包丁は、刃物なので取り扱いに注意してください。カマについた細かい骨などは、無理に切らないようにしましょう。力加減を間違えてカマの骨を抑えている左手を切ってしまったり、包丁が刃こぼれをしてしまったりする場合があります。刃こぼれは包丁を研ぐだけでは直すのは難しく、専門業者に依頼するなどの対処が必要です。
捨てる勇気も必要
血合いの近くや細かい骨の間にある身などは、もったいないのでがんばって取ろうと思いがちですが、思い切って捨てる勇気を持ちましょう。労力のわりには食べられる量が少ないですし、とがった骨でけがをしたり、後片づけに時間がかかったりしてしまいます。その時間をぜひおいしいものをゆっくりと味わう時間にしましょう。
まとめ
コツをつかんでしまえば、カマトロの取り方は難しくありません。めったに手に入らない希少部位なので、チャンスがあったらぜひ自分で調理して味わってみてください。希少価値といわれる理由を実感できるでしょう。ご紹介した料理法のほかにもカマトロの食べ方はいろいろあるので、挑戦してみてくださいね。
この記事は銀座渡利さんの動画「大トロよりも旨いという方も?破壊力抜群/幻のトロともいわれる《カマトロ》の刺身の捌き方や食べ方をご紹介!」を参考にさせていただきました。
では、銀座渡利さんの動画を参考に、カマトロのさばき方を見てみましょう!