水飴の作り方
ここからは、古来の製法にのっとって作る水飴の手作り方法を紹介します。若干難しい部分もあるため、代用できる方法なども併せて紹介します。水飴は手作りできるので、チャレンジしてはいかがでしょうか。
材料
- 乾燥麦芽 40g
- もち米 3合
- 水 3リットル
作り方
- 研いだもち米と水を大きな鍋に入れ、コメの粒が残る程度の柔らかいおかゆを作る
- おかゆを60度まで冷まし、乾燥麦芽を加え混ぜる
- 2の状態が変化してきたら、60度に保温しながら一晩おく
- 3を漉し布で越して、液体と固体を分ける
- 4の液体を煮詰めると水飴の完成
水飴と材料(補足)
かんたんにレシピを紹介しましたが、材料に含まれる乾燥麦芽についての説明を補足します。手作りや入手が難しいものなので、代用できるものも紹介します。
補足①乾燥麦芽の作り方
- 小麦玄麦(100g)は、軽く水洗いした後ひたひたの水に浸し、暗所に保管
- 3日ほど経過すると発芽する。水を捨て、乾燥しない程度に水分を与える
- 5日ほど経過するともやし状の芽が伸びる。発芽から7日目の麦もやしを乾燥させる
- 1週間ほど室内で乾燥させた麦もやしをミルサーなどで粉砕し、粉末にする
小麦玄麦は、麦の実から殻を外したもの。玄米と同じ状態のものですね。
補足②市販の乾燥麦芽を準備
そもそも小麦玄麦を手に入れること自体難しいうえ、麦もやしを育てる過程で育たないといったトラブルも懸念されます。韓国の飲み物「シッケ」を作るときに使われる「ヨッキルム」は乾燥麦芽と同じものです。韓国食材店で購入可能なので使ってみるとよいでしょう。この「シッケ」にも糖化の考え方が用いられており、水飴のレシピに近いもののようです。
補足③モルトパウダーで代用
モルトパウダーは、発芽大麦を煮出し発酵させて作られた麦芽糖を濃縮したものを粉末にしたものです。手作りパンの焼き色をよく見せる働きや、ふんわりしっとりとした食感のパンを作るために用いられます。製菓材料店で購入できます。モルトパウダーを使う際は、もち米1合に対し10gの割合で置き換えましょう。
水飴風のかんたんな作り方
こちらは、厳密にいうと水飴ではありません。水飴のように粘りがある砂糖液ととらえましょう。かんたんに作れるレシピを紹介します。
材料
- キビ砂糖 大さじ2
- 水 大さじ1
- 深さがある耐熱容器
キビ砂糖は茶色い仕上がりに。上白糖に置き換えると透明な仕上がりになりますよ。
作り方
- 耐熱容器に材料を入れ、600wの電子レンジに40秒かける(ラップは不要)
- 1の工程を3回繰り返す
- スプーンでかき混ぜたのち、ラップをかけて放置
- トロミがついていたら完成
突沸によるやけどに注意!加熱しすぎるとカラメルシロップになるので気を付けて。
水飴を使った「冷やし飴」の作り方
手作りした水飴で「冷やし飴」を作ってみませんか?ピリっとショウガの風味を楽しめる飲み物は夏にぴったりです。
材料
- ショウガ すりおろしたもの 80g (汁と搾りかすに分けておく)
- 水 300cc
- キビ砂糖 200g
- 水飴(麦芽を使ったもの) 50g
- ニッキ(シナモンスティック) 好みで1~2本
作り方
- ホウロウ鍋に水、ショウガの搾りかす、キビ砂糖、ニッキを入れ沸騰させたのち、5分ほど煮詰める
- 1でできたものをガーゼで漉す
- 2の液体を再び鍋に入れ、ショウガのしぼり汁と水飴を加えて煮立たせる。少し煮詰めれば完成
- 粗熱が取れてから、冷蔵庫で冷やす
ニッキがなくてもおいしく作れます!
まとめ
ここでは水飴に関する情報や使い方のほか、古来の製法にのっとった作り方と水飴風の砂糖液が作れる簡単なレシピを紹介しました。水飴は糖化という化学変化を用いた食べ物だということを初めて知った方もいるのではないでしょうか。これからは水飴が身近な食べ物になるかもしれませんね。
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水の量はもち米1合に対し1リットルです。