【お寿司の握り方】②寿司を握る
①下準備
①手酢を作る
手酢とは、寿司を握るときに手につける酢水のことです。水に同量の酢を混ぜて作ります。シャリが手につくのを防ぎ、そして手の殺菌をしてくれます。寿司職人が手を「パン」と叩くのをみたことはないでしょうか?あのように手をうつことで、まんべんなく手酢をつけられます。
②わさびをおろす
わさびもお寿司には欠かせません。わさびのでこぼこと皮を軽くこそげ落としたら、あまり力をいれず円を書くようにおろしていきます。こうすることで、きめが細かくふんわりとして、しっかり辛味と旨さが引き立つわさびに仕上がります。力を入れ過ぎたり、直線でおろすときめが荒くなり、ベチャッとしたわさびになってしまいます。
②寿司を握る
①シャリをとって形を整える
右の指先に手酢をつけて、左の手のひらにつけるように水気を切ります。右手で一口大のシャリを取り、片手で丸めて持っておきます。
②寿司タネとわさびをとる
寿司タネを手に取ります。段がついている方が表になります。左手の親指と人差指でつまむように寿司タネをもち、手首を返して、手のひらに寝かせるようにふわりと置きます。そして右手の人差し指の先にわさびをとり、左の手のひらの寿司種にのせます。
③シャリの形を整える
乗せたシャリの上下を右手の親指と人差指ではさんでおさえ、形を整えます。その後、左手の親指を使ってシャリにくぼみを作ります。こうすると、シャリに空気を含ませられ、口の中でほどけるような食感になるのです。
④握り方「小手返し」
左手の手首を使って、手のひらから指先に向かって寿司をコロリと転がしてタネを上にします。この方法を「小手返し」といいます。その後、右手で寿司を持ち、左手の手のひらに移動させます。
⑤形を整えてできあがり
左手の手のひらと指をつかって、握るように形を整えます。脇を押さえるように軽く握り、寿司が上に持ち上がった分、軽く押さえてなじませます。寿司の向きを上下180°回転させ、同じように握ってできあがりです。
「握る」とはいいますが、握り込むのではなく軽く押さえて形をつくる程度にするのがコツです。あまり力を入れすぎると、シャリが潰れてしまい、全体的に固くなってしまいます。
【お寿司の握り方】③仕上げ
出来上がった寿司はそのまま醤油で食べてもおいしいですが、薬味を添えて一緒に食べるのもいいですよ。青ネギや芽ネギ、ゆず皮、もみじおろし、しょうがなどを添えればさっぱりと食べられます。おすすめは醤油の代わりに塩を振った寿司です。白身や貝、エビやタコなど素材の甘さや旨味をしっかりと感じられますよ。
煮切り醤油で本格的に
本格的な寿司屋さんでは、握り上がった寿司に刷毛で「煮切り醤油」を塗ることがあります。煮切り醤油とは寿司醤油とも呼ばれ、醤油の塩分や香りのきつさが丸くなり、まろやかな風味です。作り方は簡単ですが、お寿司の味が一味違ってきますよ。
煮切り醤油の材料(できあがり量100mL)
- 醤油:60mL
- みりん:20mL
- 酒:20mL
【作り方】
- みりんと酒を鍋に入れ、沸騰させる
- 醤油を加え、再沸騰させたらできあがり
耐熱容器に調味料を入れて、レンチンでも作れますよ。
炙りでより本格的に
炙り寿司を作るには、ガスバーナーが必要です。ライターなどの火では温度が低い上に、炎の向きが下から上にあがっていくので下向きには使えません。本格的なガスバーナーはちょっと…という方は、ライターに取り付けて使えるガスバーナーも販売されているので、それを使えば簡単に炙り寿司を楽しめますよ。
握り方を覚えておいしいお寿司を楽しもう
お寿司の準備から、「小刃返し」というサクからの切り出し方、基本的な握り方である「小手返し」についてマグロを例にご紹介しました。少々難しく思えますが、コツさえ掴んでしまえば、ホームパーティーなどでも握り寿司を楽しめます。ぜひ、本格的な自家製握り寿司で盛り上がってくださいね。
参考動画
シャリの作り方
寿司の握り方
今回は、銀座で板前をなさっている「銀座渡利」様の動画を参考にさせていただきました。シャリの作り方やネタの切り方、小手返しなど、一連の流れが見られるので、握り方の細かい仕草なども大変わかりやすいです。ぜひ参考になさってくださいね。
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出典:写真AC