鶏むね肉について
焼くとパサパサになってしまい、柔らかくジューシーな仕上がりにするのが難しい鶏むね肉。そのため食卓への出番は少ないというご家庭は多いのではないでしょうか?そんな鶏むね肉の特徴や柔らかくするコツを知り、食卓への出番を増やしてみませんか?まずは鶏むね肉の特徴をご紹介します。
鶏もも肉に比べて鶏むね肉はなぜ安い?
鶏もも肉よりも需要が少ないため
鶏むね肉は鶏もも肉に比べて安い値段で購入できます。それは単純にもも肉に比べて需要が少ないためです。日本人の多くは脂身が多く扱いやすいもも肉を好みます。一羽の鶏からとれる量はほぼ同じなので安い理由は単に需要の問題ということになります。
海外ではむね肉が人気
鶏もも肉にくらべて安く購入できる鶏むね肉ですが、イタリアやアメリカなどの海外では値段が逆転していて、むね肉のほうが人気があり値段設定が高いとのこと。牛肉や豚肉なども脂身の少ない部位が好まれているようです。
鶏むね肉の栄養
鶏むね肉はダイエットに向いている
鶏むね肉は良質なタンパク質を多く含み、しかも低カロリーなのでダイエットに非常に向いている食品です。ビタミンなどの栄養素も豊富で、さらに高タンパクなので筋肉を保ちながら健康的な体になります。
鶏むね肉は疲労回復効果もある
鶏むね肉にはイミダペプチドという疲労回復や抗酸化作用のある栄養素が多く含まれています。イミダペプチドは渡り鳥のむね肉に多く含まれている物質で、飛び続ける渡り鳥の疲労回復に役立っています。疲れやすい人は鶏むね肉に多く含まれるイミダペプチドで疲労回復を計ってみてはいかがでしょうか。
鶏むね肉の味や食感
鶏むね肉の味は淡白であっさり、食感はパサパサしてかたいという意見が多いです。鶏もも肉にくらべると物足りないという方が多いですが、旨味成分のイノシン酸はもも肉よりも多く含まれています。ですから調理次第では鶏むね肉はジューシーで旨味が多くあっさりと食べられる食材なのです。
鶏むね肉がパサパサになる原因
鶏むね肉がパサパサになる原因は脂肪分が少なく水分が多いためです。加熱することによって水分が外に出てしまいパサパサの原因になります。ダイエットをする人にとっては脂肪分の少なさはメリットにもなりますが、おいしく食べるとなると少し工夫が必要になってきますね。
鶏むね肉を柔らかくする方法
柔らかい鶏むね肉にするための下ごしらえや調理の工夫をご紹介していきます。どれもかんたんにできますので、おいしく食べるためにぜひ一手間加えてみてください。コスパのよい鶏むね肉を上手に活用していきましょう。
鶏むね肉を柔らかくする方法①下ごしらえをする
塩・砂糖・水に漬け込んで柔らかくする
- 鶏むね肉:1枚(皮をとったもの)
- 塩:鶏むね肉の重さの1%
- 砂糖:鶏むね肉の重さの1%
- 水:鶏むね肉の重さの10%
鶏むね肉の厚みを均一にし皮を取ります。全体を均等にフォークで刺して穴をあけ、砂糖・塩・水を混ぜたものに15分~30分ほど漬け込みます(砂糖には保水効果があるため水分がとどまります)。そしてそのまま焼いたり煮たりするだけでおいしくいただけます。また、とり天や唐揚げ、チキンカツなどの下ごしらえとしても応用できます。
小麦粉や片栗粉をまぶして柔らかくする
一口大に切った(そぎ切りがおすすめ)鶏むね肉に片栗粉や小麦粉を適量まぶすだけでも水分の流出をおさえられ、柔らかい鶏むね肉料理をつくれます。甘酢あんやケチャップ味のあんなど片栗粉のあんに絡めて煮ることによって、さらに柔らかい鶏むね肉をいただけます。
衣をつけて柔らかくする
衣をつける方法です。鶏むね肉を均一の厚さにして衣をつけて揚げていきます。衣が鶏むね肉をコートしているのでより水分が蒸発しにくくなっています。一口大に切って揚げるとお弁当などに便利ですね。ソースをかけても美味しいですが、ポン酢などでさっぱり食べるのもおすすめです。
お肉やわらかの素を使って柔らかくする
「お肉やわらかの素」は、パイナップルに含まれる酵素を使ってお肉を柔らかくします。味がついているのでまぶして5分以上おいて焼くだけで完成です。鶏肉だけでなく豚肉や牛肉などにも使えます。便利な一品なのでひとつあるとよいですね。
切り方で柔らかくする方法
柔らかくする方法は繊維を切断するように切ることです。繊維を切ると鶏むね肉がホロホロと繊維に沿ってほぐれ、とても柔らかくいただけます。切り方を意識するだけで柔らかくなるのなら試してみる価値はありそうですね。
鶏むね肉を柔らかくする方法②調理を工夫する
電子レンジ調理で柔らかくする
- 鶏むね肉1枚
- 砂糖:小さじ1
- 塩:小さじ1/2
- 酒:大さじ1
- お好みでハーブや黒胡椒など
まず鶏むね肉の皮を取り全体の厚みを均一にします。そしてフォークで刺して穴をあけ酒、砂糖、塩の調味液に漬け込みます。冷蔵庫で30分寝かせたあと耐熱容器に移しかえてラップをかけ500Wのレンジで片面を3分、もう片面も3分加熱します。その後ラップをかけたまま粗熱で約10分余熱調理をしてできあがりです(火の通りは必ずチェック)。
2度揚げをして柔らかくする
揚げることは、焼くことや煮ることよりも水分の蒸発をおさえられます。柔らかくするためのポイントは2度揚げです。1回目は短時間(4分くらい)揚げ、火が通っていない状態でも一旦取り出します。その後5分ほど余熱で火を通し、また油にもどします。2回目は強火で一気に火を通します。こうすることで外はサクサク、中はしっとりジューシーになります。
次は、おすすめのメニューを紹介するよ!
出典:写真AC